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持ち帰ったキャラで雑談 その二

291憐哀編sideイサ、1:2008/05/05(月) 22:43:10

 一日目 AM 3:00

 限界が近いことをイサは自覚した。

 ――時間がない。

 このままでは終わってしまう。
 いや、終わってしまうことは仕方がない。
 それは不可避の事象だ。
 イサがイサとして存在する以上、それからは決して逃れることは出来ない。
 それは、息を吸えば吐くように、手を挙げれば下ろすように。
 起点から終点までの過程に疑念を抱く余地すらない、当たり前のこと。

 自分は終わる。
 それはいい。

 だが、このままではダメだ、とイサは考える。

 このままでは、何も残らない。
 自分はただの悪魔の一人として、誰の心にも残ることなく、消えてしまう。
 それは嫌だ。
 せめて、せめて今の自分のことを覚えていてほしい。
 これ以上ないというくらいに。
 心の根に当たる部分を縛り上げ、一生自分という存在に囚われ続けるほどに。

 そんな『ささやかな願い』を叶えてくれる存在を、イサは一人しか知らない――


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