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持ち帰ったキャラで雑談 その二

267彼女の見た、茜の空:2008/03/20(木) 21:28:43
西へと傾く夕日を受けながら、フヨウは石段の上に腰掛け、空を見つめていた。
空を横切る家路につく鳥の群れや取材が終わったであろう鴉天狗を目で追い掛けていると、
不意に目隠しをされる。
「誰だ?」
目隠しをした人物の声に笑いながら答える。
「早苗ちゃん!」
すっと手が外され、彼女の横に蒼い巫子服の少女が降り立つ。
「おつとめ?」
「うん、さっき里から帰ってきたとこ」
同じ様に石段に腰掛けながら、空を見上げる。
「何を見てたの?」
早苗の言葉にフヨウは大袈裟に腕を組み、唸った。
年はほとんど変わらないのだが、一方は年の割には幼く、もう一方は大人びているせいか、
二人並ぶ様はさながら年の離れた姉妹の様であった。
「うーんと、空かな?綺麗な夕焼け空だったからさ」
そう言いながら組んでいた腕をほどき、立ち上がったかと思うと空に向かって手を伸ばした。
「目の前にあるけど絶対触れない、綺麗な空を見ると何だか嬉しいんだ」
首を傾げる早苗にフヨウはくすくすと笑いながら、地面を蹴る。
「だってさ、同じなんだよ」
一瞬、風の流れが変わる。
「お父さんからもらった、僕の羽根と」
夕焼けと同じ色をした妖精の様な羽根を持った少女は嬉しそうに空へと上った。


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