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持ち帰ったキャラで雑談 その二

242憐哀編side春原:三章「諦観の共有」     2/4:2007/12/24(月) 19:51:47
 そこは運動場だった。
 ちょっとした祭りぐらいなら余裕で開けそうな広さがある。
 娯楽がない、って意味じゃ昨日の公園と何も変わらない。
 けど、
「何かやたらと人がいやがりまくります」
 そりゃそうだ。
 運動場は運動場らしく、運動のために使われてる。
 走りまわる『同じ服装(ユニフォーム)』の連中。
 間を行き交うたった一個のボール。

 つまりは、まぁ、サッカーの試合中ってことだ。

「ヨーヘー、あれ何してんの?」
 イサが僕の服の端を引っ張りながらそう聞いてくる。
 その光景が、ふといつかの何かと重なり――胸中ではっ、と笑う。
「あ? お前サッカー知らないのかよ」
「知らねー。ヨーヘー教えれー」
「それが人に物聞く態度ですかねぇっ!?」
 と言いつつ、これについて語らせると僕はうるさい。
 伊達にサッカーのスポーツ推薦で高校に進んだわけじゃない。
 そこらのなんちゃってスポーツマンとは格が違うわけよ。
「いいか、サッカーってのは…」
「入った! ボールがデカい籠に入った! ねぇあれで勝ち? 勝ち?」
「聞けよっ!」
 聞きやしなかった。


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