[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
持ち帰ったキャラで雑談 その二
223
:
月光浴
:2007/11/25(日) 15:36:47
真夜中に、ふいに目が覚めた。
明るい。
その眩しさに、光に慣れない目をかばって眇める。
時計を見れば真夜中の4時半。当然ながら蛍光灯の灯りは消されている。
頭が回っていなかったのだろう。
その光がカーテンの隙間から洩れ出でているのに気づくまで、多少の時間を要した。
十六夜月だった。
空から降りしきるその光は、夜だと言うのにこの背に影を映しだす。
月は金色に輝くが、その光は夜色と混ざり溶け合って青く注がれる。
青。
それは自分を象徴する色だ。
きっと私は月なのだろうと、そう思う。
己の光を持たない月。
己の心を持たない自分。
あまりに作為的な偶然にまみれた、自分という存在を照らす光。
太陽は明るい。明るくて、強い。
月は儚い。儚くて、美しい。
私には己の光を持つことは求められていない。
私には自分で輝くことは許されていない。
そして――それを嘆くことも、恨むことも出来ない。
それでも、私は月だ。
自分で輝くことは出来なくても、光を常に浴び続けることが出来る。
自分という存在を持たなくても、私は必ずそこに存在し続ける。
望みはしない。
求めもしない。
月の美しさを湛えている限り、それこそが私なのだから。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板