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持ち帰ったキャラで雑談 その二

216銀河鉄道の夜:2007/11/11(日) 00:35:31
ふと、目を開けたフランドールは首を傾げた。
がたごとと揺れる、ついぞ見たことがない、窓の沢山ついた―およそ吸血鬼の彼女には似合わない部屋の長椅子に彼女は腰かけていた。
はて、ここはどこなのだろうか、と首を捻るフランドールの前に姉が腰掛けていた。
「あら、お姉様」
「こんばんは、妹様」
彼女の声に、だが応えたのは姉の従者だった。
「お前には話しかけてない」
口を尖らせながらそう呟くと、姉の従者は困ったように笑いながら、頭を下げた。
「申し訳ございません」
姉の方はただ窓の外をぼぅと見つめたまま、一言も喋ろうとはしなかった。


「おかしな夢だね」
いつもの様に笑うフヨウにフランドールはむっとしながら、クッキーを飲み込んだ。
「そんなにおかしいの?別にあいつとあいつの従者と部屋にいただけよ」
少し苛立ち始めた彼女にそれでもフヨウはペースを崩さず天井を見上げて、言った。
「フランがいたのは部屋なんかじゃないよ。フランがいたのはね―」

パタン、と閉じられた本から顔を上げると、アサヒと目が合った。
「どうした?この話、つまんなかったか?」
彼女の問いかけに首を横に振り―思い出したように手を叩く。
「ねぇ、今度さ、この汽車って奴に乗りに行こうよ」
「ああ、そりゃあ名案だな」
くしゃくしゃと髪を撫でる手が暖かくて、フランドールは目を細めて、その感覚を楽しみ―


夢を、見ていた。
暗い部屋を見回しながら、フランドールは息をついた。
果たして何処までが夢で、何処からが現実なのか。
そして今は本当に夢から覚めているのだろうか。
ふと、枕元に置いてある古い本が目につき、それを手に取っていた。
―銀河鉄道の夜
何度も捲ったページは擦れて、表紙に至っては既にボロボロになっていた。
それでも彼女はこの本を捨てる気にはなれなかった。
ページを捲り、目当てのページを見つけ―彼女は知らず知らずその言葉を口にしていた。



久々に劇場アニメ版の銀河鉄道の夜が見たくなったら、こんな夢を見た件
…しかしなんでフラン視点だったんだろう?


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