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持ち帰ったキャラで雑談 その二

192楽園に響くデクテット:2007/10/15(月) 09:36:24
「なるほど、それでわざわざ未来から戻って来たってわけね」
「ああ」
フラスコの中の光る物体から目を離そうとしない魔女にハルピュイアは苛立ちを覚え始めていた。
ここに来て、すでに数十分。彼女の作業とやらはいまだ終わる気配がなく、同じ様な作業が延々繰り返されていた。
「…いい加減まだ終らないのか!」
とうとう痺れを切らし、声を上げるハルピュイアに一方の魔女は呆れたと言わんばかりに肩をすくめた。
「前から少し短気だとは思ってたけど、今の貴方は全く短気そのものね」
「エックス様の大事に落ち着いてなどいられるか!ただでさえ我々が遠ざけられているというのに」
「エックス様」
巻くし立てていた彼を遮る様に魔女が言葉をつむぐ。
「エックス様の為だ、とか大事だとか黙って聞いていれば何?」
フラスコに封をして、魔女が振り返る。その顔はまるで子供を諭す時の母親のそれだった。
「確かに彼は大事かも知れないわ。
けど、あの子がそれをどう感じているか、貴方に分かる?」
魔女の問いにハルピュイアは首を振った。
彼にしてみれば、エックス様に仕える事は生まれた頃から当然の事であり、今更疑問すら抱いてはいなかった。
予想通り、という風に溜め息を付きながら、彼女は続けた。
「あの子はね、本当に必要とされているのは自分じゃなくてオリジナルのエックスだと、本気でそう思っているのよ」


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