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持ち帰ったキャラで雑談 その二

180確執編十八章:調和という名の歯車     6/7:2007/10/08(月) 17:29:06
「人間ってすごいよね。あんなにきれいな建物が造れるんだもん」
「で、春原のバカを引き取るために駐在所まで行かされてさー」
 さてこの状況は何だろう。
 二人の話を聞きながら、頭の片隅で考える。
 右にリディア様。左にアーチェが座り、挟まれる形でここにいる。
 部屋には自分達3人以外の姿はない。
 空気を読んだ? そんな生温いものではないだろう。
 誰もが望んでいる。
 おそらくは、彼女達自身さえも。

 ――この現状を、確執を、是正することを。

『ねぇ、聞いてるの?』
 ハモったところで、互いに相手の顔を見やる。
 一応、お互いの顔を覗いてみた。
 怒っているのか悲しんでいるのか、あるいは喜んでいるのか――複雑だ。
「いや俺としてはこんなドキモテシチュエーションも悪くはありませんよ?」
「頭の悪い表現すんなバカ」
「だけどですね、いくらなんでもステレオで旅日記を語られても。聖徳太子じゃないんですから」
 何より、と、
「あなた達の仲違いのダシにされてるのがわかりきってるんじゃ、喜びようがない」
『………………』
 二人の目つきが変わる。
 無理に装っていた『普通』から、臨戦態勢に入ったかのように。
「んじゃま、本題に入りましょうか」
 切り出したのは、やはりというか、アーチェの方。
「アンタがしようとしたこと。今ならはっきりわかる」
「それは何より」
「最初はわけがわかんなかった。次にムカついた。嫌な思いもした。殺されもした」
「知ってます」
「アンタがどんな気持ちでそれをやらせたのかはわかんない」
「わかられても困りますね」
「けど、これだけは言える」
 一拍置いて、

「あたしは、アンタが、だいっっきらいよ」

 言って、彼女は満面の笑みを浮かべた。


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