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持ち帰ったキャラで雑談 その二

176確執編十八章:調和という名の歯車     2/7:2007/10/08(月) 17:20:41
「ただい、まっ!」
「おかえ、りィィィィィィィィッ!?」
 己の発した声より速く体が吹っ飛ぶ。
 極めて珍しい現象かもしれない。体感する本人としては珍しがる余裕もなかったが。
 そういえば1キロ以上離れた場所からライフルで狙撃すると、着弾した後に発射音が届くらしい。
 そんなどうでもいいことを考えてる間に、体が壁に激突。
「て、敵襲だ! ライフルで狙撃された! 皆の者であえであえ!」
「またわけのわからないことを」
 空気の色が変わった。
『人がいる』というのはそれだけで世界を変質させる。
 無論、己の認識する世界が変わるだけなのだが。
「それ、おみやげだから。ありがたく受け取りなさい」
「ありがたく受け取ってほしいなら全力で投げつけないでください」
 どうやら当たったのは角だったらしい。直方体が凶悪に歪んでいる。
 この凹んだ分だけ脳が揺さぶられたのかと思いつつ、包装を解く。
 温泉饅頭だった。
「あ、あたしにも頂戴。お腹すいたわ」
「まぁいいですけど……すぐにリヴァルが夕食を作ってくれますよ?」
「いいから寄越しなさい」
 ふんだくられた。手持無沙汰になった両の手に、饅頭が一つ載せられる。
「覚悟はしてたのよね?」
 これまでとトーンが変わる。
「その話はまた後にしましょう。今はまだその時じゃない。
 ――あぁ、一度でいいから言ってみたかったんですよね、このセリフ」
「浸んなバカ」
「なら真面目な話。片割れがいない状況で語る気はない、ってことで」
「………………」
「睨まないでください。お互いさまでしょう?」
 彼女は諦めたようだった。嘆息して、かぶりを振る。

「それより他の面子はどうしたんです?」
「春原が道の真ん中でブッ倒れて、四葉が看病中。杏は隣の部屋に行ったわ。
 あと、国崎とは向こうで別れた。しばらくあっちで稼いでからまた旅に出るってさ」
「それは心配ですね、四葉が。彼は……なるほど、流石としかいいようがない」


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