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持ち帰ったキャラで雑談 その二
170
:
ここより続く道、7
:2007/09/25(火) 21:52:06
案内されたのは隣の部屋。
扉を開けた瞬間、軽い破裂音が鼓膜を揺らす。
「…………!」
軽く、絶句する。
音に驚いたということもあるが、それ以上に、
――前にもこんなことがあったような。
あれは、そう、ちょうど一年前――
「あ……」
遅まきながら気がついた。
『にしぅねん☆ばんざい』(筆跡から察するにメイドバイアスミ)
正確には、思いだした。
そう、あの日から、もう、
「2年か……」
「なにアンタ、ひょっとしてマジで忘れてたワケ?」
呆れた、とアーチェ。
「まぁ部屋に乗り込んだ時の反応から、だろうと思ってたけどさー」
「そういえば、去年も、忘れてたもんね」
「リディア様……」
「アスミがいなくなった時以来だよね。二ケ月ぶり、かな?」
翠の双眸が微笑む。そこだけ空気が火照ったかのように、温かい。
「んじゃま、始めますか!」
そしてパーティが始まった。
一部屋に全員が入るのは無理がある。
多くは部屋の外に領域を広げはしゃいでいた。
然り。
「あー、それボクの!」
「あん? 肉に名前でも書いてたか?」
「ヨーヘーのバカー! 肉泥棒! 罰として逆立ちで二階から飛び降りを要求します!」
「するかっ」
然り。
「今日は何を『代理』してんの?」
「主人公の代理などを」
「は?」
「オラは怒ったぞー、フ○ーザー」
「感情なし、抑揚なしで激怒されても。むしろこっちが金髪化したいわ」
「正確には主人公の代理の予行演習。私の『代理権限』は本来そのために『執行』されるものだから」
「…あんたの電波は今に始まったことじゃないけど、そこそこにしときなさいよ」
「『と、何だかんだと拒みつつも、そんな代理人がみんな大好きなのでした』――ありがとう、杏」
「都合のいいモノローグを捏造してんじゃないわよ!」
1年前とは色々なものが違う。
迷わなくなった。
正しいとまでは云わずとも、疑問を抱くことはなくなった。
心から思う。
――こんな『世界』も、悪くない。
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