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持ち帰ったキャラで雑談 その二

159ここより続く道、1:2007/09/17(月) 19:49:21
 チャイムが鳴る音で目が覚めた。
 珍しい、と言えるだろう。基本的にその音色は予定調和によってもたらされるものであり、
確認を促すため以外の意味を持ちえない。
 平たく言えば、何の連絡もなくチャイムを鳴らして我が家に訪れる輩はいないということだ。
 つまり「チャイムを鳴らさずに」訪れる輩ならいるわけだが。
 ――NHKの集金か?
 半年放置プレイの刑に処したのに、まだ懲りていないのだろうか。
 だとしたら随分とガッツのある集金員だ。実に好感が持てる。
 もう半年放置してやろう。
 そう結論づけ、聞かなかったことにした。
 再びチャイムの音――居留守ですが何か?
 さらにもう一度。
 もう一度。
 もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度もう一度…
 25回目のチャイムを聞いたところで、さすがに何かおかしい事に気がついた。
 いくらなんでもガッツとバカの意味を履き違えた集金員などいないだろう。
 ――どっかのネタ製造機じゃあるまいし。
 ちなみに現在の所在地はマンションである。どんなに入口で喚き散らされても、
自分のいる部屋までは聞こえてこない。
 わずかに。
 そう、ここにきてわずかに。
 ――嫌な予感がした。
 自分は二択の――そう、たった二つしかない選択肢の――半分は正解となる確率を有した事象の――

 はずれを選んでしまったのではないか。

 そしてその予感は反省も悔悛も許さぬ速度で確信に相転移する。
「居留守使ってんじゃないわよ!!!」
 すさまじい轟音・爆音・騒音と共に視界が暗転する。
 平たく言えば、脳天を打ち据えられて昏倒した。


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