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持ち帰ったキャラで雑談 その二

154確執編十七章:悟りの終着点      12/12:2007/09/06(木) 23:25:24
 
 ・三日目

「まったく、とんだ茶番でした」
 漆黒の翼をはためかせ、アクマがその髪をかきあげる。
 その体には傷一つついていない。
 最初からすべてが夢幻にしか過ぎなかったというように。
「お疲れ様です」
 その言葉を彼女に対して用いることに意味があるのかと自問しつつ、
「わざと負けるのは納得がいきませんか?」
「最初から負けてなどいません」
「時々変なところで強情ですよね……」
 深く、溜息をひとつ。
「これでようやくスタートラインといったところ、か」
「興味ありません」
 心の底から無関心な響き。
「契約は果たしてもらいますよ」
「それこそ児戯ですね。貴女が気にかけても詮無いことです」
 彼女は答えない。
「アーチェはリディア様と違って聞き分けが悪く、変なところで聡い。
 最初から苦戦は覚悟の上だったが……えぇ、十分です」
「あなたの回した歯車はどこで何とかみ合うのでしょう?」
「興味がなかったのでは?」
「歯車には運命を知る権利はないと?」
「貴女でも自虐的なことを言うんですね。意外です。
 まぁ運命なんて大層な呼び名をつけるほどのことじゃないですよ。
 これからもう少しだけ騒がしくなって、それで、終わり。いや、終わり? 終わりになると、いいなぁ」
「それはどこに行きつくと?」
「無論、俺の望むゴールです」
 お互いに、沈黙。

「さて。彼女達は、相手の中に映した自分とどう決着をつけるんでしょうね…」


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