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持ち帰ったキャラで雑談 その二

134埋葬、7:2007/08/11(土) 22:16:14
「つまりアスミが幽霊にとりつかれて歌ってたってゆーこと?」
 アスミの失踪から一夜明けた、朝。
「そうですね。俺も最初はそうかと思いました」
 昨日自分が見た出来事を、そのままアーチェに話す。
 スパイスとして己の主観を織り交ぜながら。
 何だかんだとあって、結局昨日は話す機会を逸してしまったのだ。
「過去形? そうじゃなかったの?」
「考えてください。そもそも幽霊って単語はどこから出てきました?」
「それは、だから聞いたことがあるようでない声が、どこからともなく……」
「その声の正体はアスミだったんですよ?」
「ん? アスミの声が幽霊で、つまり幽霊はアスミだったわけだから……えっと、死亡フラグ?」
「リディア様が聞いたら斬鉄剣が唸りますよ」
 つまりですね、と、

「幽霊という概念。その根源とも言えるものの正体が、アスミだったんです」

 聞き覚えのあるようでない。
 闇の中を踊る声に、何故そんな印象を覚えたのか、理解した。
 声は紛れもなくアスミのものだ。そう認識して聞けば、それ以外の何物でもない。
 だがその音を紡ぐテンポが、普段の彼女からは想像できないほどにかけ離れていた。
 四車線の公道をジャンボジェットが滑走していくようなものだ。
 誰もそんなことがありえるとは思わない。
 それはアスミのことをよく知る者にのみ起こる、認識の穴だった。

 しかしそれでは即座に次の疑問が生じる。
 何故アスミは歌っているのか。
 そもそもアスミが倒れたと聞いて自分はここに来たのだ。
 その彼女が今、こんな場所で一人歌っている。


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