したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |
レス数が1スレッドの最大レス数(200件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

駆け込み寺

103(* _ω_)...:2016/09/12(月) 10:58:32



祭りの終わりにな、「ふぅ、今日は疲れたゼ。」って顔した
短髪筋肉質の青年がハッピ姿であらわれてさ、
おれはうっらやましくて、うらやましくて、やりきれなかったよな。
この街のために忙しくなる男。この街のせいで忙しい男。この街のみんなのために汗をかく男。
あの若き青年は、かつてわたしが思い描いていた理想的な大人だったのです。
「おれも、ゆくゆくは…こんな大人になるんだろうなぁ…」と、昔思っていたような立派な男たちが持っている、「役割」を持っていたのです。
おれは「っはーーーーー!!」とそのことに気付いて、「自分にはその役割がひとつもないじゃねえかよ」と視線を下に向けるのでした。
「のあーーーーーー!」「このスットコドッコイがぁ!!!」と地面の方を見ながら、ぼんやりとした目玉を揺らすのでした。
自分が成長すると共に、周りの大人を観察していく過程で育まれた、頼もしく、頼りがいのある、あの憧れの「お父さん」や「お兄さん」の姿が浮かびます…。
そんなことを考えながら窓を開けてたばこを吸うと、おやあまあ。━━トンボが飛んでいます。それは秋でした。
トンボが飛び出す、秋になつていました。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板