[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
1001-
1101-
1201-
1301-
1401-
1501-
1601-
1701-
1801-
1901-
2001-
2101-
2201-
2301-
2401-
2501-
2601-
2701-
2801-
2901-
3001-
3101-
3201-
3301-
3401-
3501-
3601-
3701-
3801-
3901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
WAPスレ雑談55
355
:
戦車曹長(弟)
:2009/05/15(金) 20:53:59
―何処かの研究機関の施設内・試験場―
(強化ガラス越しにWAPが一機、様々なチューブに繋がれて鎮座している。
それに一瞥くれながら、如何にも学者といった風体の女が、手にしたボードに何事か書き込んでいる。
書き込みが終ると、近くのコンソールに据え付けられたマイクに向かい、一声出した)
「今日はもう良いわ。降りてらっしゃい」
『はい』
(まだ十代と思しき娘の声。 ややあって、WAPのコクピットが開け放たれ、声の主が姿を現す。
入院患者の如き身形。声の印象そのままの幼い姿の娘は、機体から降り階段へと向かう。
暫し後、学者風の女のいる制御室のドアが開閉した)
「御疲れ様、イヴ。続きは明日にしましょう」
(娘に微笑みを向けると、娘もにこりと笑みを返し、女の前を通り過ぎて行く。
その娘の首筋には、S型パイロットを示すジャックがちらりと見える。
女の隣でつまらなさそうに壁に持たれていた男がそれを見、ぼそりと呟く)
「…今更S型の研究か?」
「違うわ。そんな欠陥品と一緒にしないで頂戴。 …D-Planよ」
「…俺は学者じゃないんでね。説明してくれ。何なんだ、そのディ…なんとかってのは」
「…(ふぅ、と溜息をつき) ディー、プ、ラ、ン。 DはデュアルのD。
研究上、どうしてもS型パイロットが必要だったから、彼女に被験者になって貰ったの」
「それで? 従来のS型とどう違う?」
「…貴方、バイオニューラルデバイスはご存知?」
「其処まで馬鹿じゃない。ハフマン紛争時、一般販売されてた、培養脳を使った高性能CPUだろ?
一部は成人兵士の脳も使ってたっていうが…」
「はい、良くできました。(馬鹿にした様に言った後、くすりと笑い)
あそこにある機体。あれにはそのBDが搭載されているわ。市販品の培養脳タイプだけれど。
殆ど回収、または破棄されてて、手に入れるのに苦労したわ」
「へぇ…そんな骨董品の脳味噌で、何が変わるってんだ?」
「…此処からよ。 従来のS型パイロットは、機体と脳を接続し
機体を身体同様に動かす力を手に入れた。
けれど、それを制御仕切るには、一つの脳では負荷が大き過ぎた…
知ってるでしょ、記憶障害の事?
私達の研究しているD-Planは、機体、並びにBDとS型パイロットを接続し
『二つの脳』で機体を制御する方法よ」
「…うすっ気味悪いが…それで記憶障害とやらもどうにかなるものかね?」
「脳を酷使する以上、記憶の欠落は免れないのだけれど…
片側の脳に記憶のバックアップを取っておく事で
再アクセスした際、失った記憶を補間する事が可能よ。
所謂、外付けのHDD見たいな物ね。
それに、脳への負荷も二つに分割されるから、障害の進行度は従来よりずっと遅い」
「(それに、と一言付けたし)これが最大の利点。
脳を複列化する事で、単純計算で、常人の二倍の記憶容量と演算能力を得る事ができる…。
人を越えられるのよ。D-Planが確立すれば…!(興奮した調子で捲くし立て)」
「…それで、さっきの餓鬼がモルモットって訳か…」
「失礼な事言わないで頂戴。 …彼女が人類で初めて人類を越える最初の人間…イヴよ。
そして…(つ、と手をガラス越しの機体へ向け)あっちが『アダム』」
「け…(大仰な調子に苦笑を漏らし)…で、人間以上になったあの餓鬼にゃ何が見えるんだ?」
「栄光の未来…人類の夜明けね」
「…そりゃあんた等の見解だろう。
…モルモットにされ、脳を弄られ、人生を弄ばれて…その先に何が見えるんだ…?」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板