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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●
892
:
おじさまと
:2014/05/20(火) 22:36:15 ID:???
午後10時。駅前広場の中央、ヘンテコな形のオブジェの前。
そこがいつもの待ち合わせ場所。
「(……いた)」
コートのポケットから片手を出し、口元まで覆うマフラーを少し緩めて歩き出す。
10歩手前ぐらいのところで、少し背の高めの中年男性が、私に気付いて手をあげた。
「やあ、今日も寒いね」
「……ども」
気さくな雰囲気のおじさまは、地味な色のスーツの上に地味なコートを重ね、全体的にくたびれている。
顔の皺と頭髪に混じる白髪が、アンティークのような程良い年季を感じさせる。
私がこれからこのおじさまとしようとしているのは、世間で言うところの、所謂『援交』だ。
『援交』と言ったら、嫌悪感を示す人は少なくないだろう。
売女と蔑む人も、頭も股も緩い女と馬鹿にする人もいるだろう。
しかし一口に『援交』と言っても、その内容は二つに大別できる。
要するに、身体を『許す』か『許さない』かだ。
私がしているのは後者である。
お金のために身体を許すなんて馬鹿げてる。
でも、お金は楽に稼ぎたい。
一回会って、ご飯を一緒に食べたり、ちょっとお話するだけで5千から2万。
身体を使わない分貰えるお金は減るけど、それでも小遣い稼ぎとしては十分な金額。
世の中には性欲と金を持て余した変態だけではなく、ただ寂しさを埋めたいだけの大人もいるということだ。
「それじゃあ行こうか」
「うん」
他人からすれば、もしかしたら父娘に見えなくもない年齢差。
横に並んで歩く時の、赤の他人よりも僅かに近いその半端な距離が、そのイメージを更に強くさせる。
「今日の学校はどうだった?」
「別に、いつもどーり」
「そうかい」
歩きながら話すその内容も、簡素で他愛ない。
まるで、娘との付き合い方がわからない父親と、父親への反抗期が抜け切らない娘のような会話だな、と頭の隅で思った。
〜〜
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