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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●
550
:
3/5
:2012/06/02(土) 11:41:13 ID:???
「本当だって。今にして思えば、地を出すまいと弟さんの前で頑張ってたんだなって分
かるとさ。それも余計に可愛く思えてきて」
『嘘よ。絶対からかってるわ』
「嘘じゃないってば。ドアを開けて、俺の顔を見てくれよ。マジだって顔してるから」
その提案に、私は躊躇する。こんな状態で面と向かって別府君と相対したら、恥ずか
しくて死んでしまうかもしれない。けれど、このままじゃお互い譲れないまま、引くに
引けない状況が続くだけだ。
「大丈夫だって。俺は嘘は一言も言ってないから。せめて、俺の言う事を信用して貰え
ないと、俺もスッキリした気分で帰れないんだよ」
最後は懇願するような口調で、別府君が説得して来る。まだ心のどこかで――いや、
むしろ全てが、恥ずかしさから逃げ出したくて仕方が無いが、同じくらい別府君の顔を
見たくなっている自分もいた。少し葛藤した後、私は決意する。
『……分かったわ』
小さく、同意の言葉を口にして、私はドアに手を掛けた。恐る恐る、僅かにドアを開
け、隙間から別府君の姿を窺う。
「よう」
何だか、朝の挨拶をするような気軽な口調で、別府君が片手を上げる。
『……何それ? 今日初めて会った訳でもないのに』
「いや。何となく……」
『何となくって、意味わかんないわよ。それ』
つい、呆れたように言うと別府君は照れたように笑った。別府君も、あらたまって会
うのが恥ずかしかったのかも知れないなと思うと、何故か安堵の気持ちが湧き上がって
来る。
「ゴメン。で、どう?」
諸々省略して、いきなり答えを求めて来た彼を、私はわざと訝しげに見つめる。
『どう?って、何がよ』
すると別府君はたちまち困ったような顔になり、あたふたと周囲を見たり、頭を掻い
たりしてから、私の方を窺い見て、小さく聞いてきた。
「えっと、その……俺の事が信用出来るかどうかって話。もしかして……もう一度言わ
なきゃダメだとか?」
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