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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

5086/8:2012/05/05(土) 14:54:21 ID:???
『別に好きでやった訳じゃないわよ。みんなが全然おしゃべりを止めようとしないから
仕方なくやっただけで。物凄く緊張するし、体力だって使うんだから……』
 本当は、単にイライラし過ぎて地が出てしまっただけの話である。今言った事は、そ
の後でいろいろ聞かれた時に取り繕った答えを、そのまま繰り返しただけの話だ。
「いや、分かってるって。だから、ほら。他の女子どもも気を遣って、委員長に協力し
てんだろうし」
『で、私がいないものだから、たがが外れてやかましくなってると。ホント、どうしよ
うもないわね。大体、さっきから偉そうなこと言ってるけど、大体いちばんうるさいの
って別府君じゃない。いつも、先頭に立って騒いでるんだから』
 私の指摘に、別府君は苦笑しつつ頭を下げた。
「いやー、申し訳ない。別にそんなつもりはないんだけどさ。何かしゃべってるとつい
つい盛り上がっちまうんだよなあ」
『言い訳なんてしてる時点で、大して反省してないじゃない。どうせ私がいないからっ
て、ここぞとばかりにはしゃいでたんじゃないの?』
「いやいやいや。そんな事ないってば。えーと……まあ、いつもと同じって感じかな?」
『ほら、やっぱり』
 呆れて嘆息すると、別府君は頭を掻いて、もう一度軽く頭を下げる。紅茶を啜りなが
ら、そんな彼の姿を見て私は思う。別府君のそういう、気が付くと周囲も巻き込んでし
まうような明るさが、私の惹かれる所でもあるんだけどねと。
「ところで、本当にもう具合の方は大丈夫なのか? 見た感じはいつもと変わらなく思えるけど」
 別府君が話題を変えてきた。本当に心配しているのか、それともこれ以上のお説教に
嫌気が差したのか。まあ、恐らくは半々くらいなんだろうなと思いつつ、私は頷く。
『見ての通りよ。熱ももう平熱だし、咳も落ち着いたわ』
「そっか。じゃあ、もう明日からは学校来れるのか?」
 別府君の問い掛けに、小さく頷く。
『ええ。お医者さんから、今日一日様子を見て、問題ないようだったら明日からは普通
に登校していいって診断貰ってるから、あなたのお相手してぶり返す事がなければ大丈夫』
 ちょっと意地悪に言うと、別府君が慌てて腰を浮かしかける。
「そうだよな。あまり無理させちゃいけないし、俺、早めに帰ったほうがいいよな?」


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