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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

4894/8:2012/04/30(月) 22:11:56 ID:???
「や、やってたじゃない!! 誰だかなんて私の方こそ知らないわよ!! そ、その教
室から腕掴まれて引っ張られて、その後仲良さそうに腕組んじゃってたじゃない。知ら
ないとは言わせないわよ!!」
「ああ。天江さんか。あれはその、いちゃついてたって訳じゃなくて、むしろ連行され
たというか、まあ、単にそんな感じなんだけど」
「それにしては、随分仲良さげだったじゃない。まるで恋人同士みたいでさ」
 自分が嫉妬してるのが露わになるような事を口走ってしまい、また恥ずかしさが増す
が、実際そうなんだから仕方が無い。
「そんな感じだったのかなぁ……? てか、お前見てたのか」
 タカシの言葉に、私は不満そうな態度で顔を逸らした。
「……たまたま居合わせただけよ。まるで覗いてたみたいに言わないでよね」
「いや。そんなつもりで言ったわけじゃないけどさ。うーん……何て言うか……まあ、いいや」
 困ったように答えるタカシの態度が気になって、私はチラリとタカシを見る。うん。
確かに何だか気まずそうだ。
「何よ。何か後ろ暗いことでもあるの?」
 そう聞くと、タカシは慌てて両手でそれを否定した。
「ち、違うってば。天江さんとは単に席が隣りってだけだし」
「ふーん。席が隣同士なだけで、あんなに仲良くなるんだ?」
 ジロリ、と半目で睨み付ける。すると今度は、タカシが顔を逸らして頭を掻いた。
「ま、まあその……彼女、明るくておしゃべりで、男女とか区別なく話しかけて来てさ。
俺とも話し合ったから、まあその……仲の良いクラスメートってくらいにはなったけど、
それ以上ではないし」
「ただのクラスメートってだけで、あんな風に男子とベタベタ出来るのなんて、あたし
的には信じられないんだけど」
 まるで浮気を咎める嫁みたいな態度で、私はタカシと天江さんの仲を追及した。もっ
とも嫁どころか今のところは恋人ですらない、ただの幼馴染なわけでしかないのだけれど。
「本人曰く、スキンシップは好きだし全然抵抗ないんだってさ。女子に対してだと抱き
ついたりしてるし。むしろ俺に対してこういうのって苦手なの?って聞いて来てさ。そ
したらその……俺だって強がってみせるしかないじゃん」
 ちょっと自棄になったような言葉でタカシが返す。それに私は、苛立たしげに鼻を鳴らした。


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