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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

4581/3:2012/04/02(月) 20:39:50 ID:???
 もう三月だというのに寒い。
 俺は頬に当たる冷たい風を感じつつ歩いていた。大した用事ではなく、単にコンビニに行った帰りである。食料と雑誌の入ったビニール袋を提げて、
一向に咲く気配のない公園の桜を見ると、寒さがより一層、身に染みるようだった。
 家に着くと、玄関に家人のものではない女物のスニーカーが置いてあった。台所には『買い物に行ってきます。ゆっくり買い物に行ってきます。ロ
マンスの神様はきっと二人を愛してるから……ね?  母』と書き置きがあった。余白には『タカシ』と『あずさ』で相合い傘まで書いてあるという
サービス振り。
 ――うちのかーちゃんあたまおかしい。
 部屋のドアを開けると、果たして俺の彼女である梓ちゃんが寝転んで本を読んでいた。
「あ、おかえりー」
「くつろいでるな」
「いまさら遠慮してもしかたないでしょー。ボクが来たなら出かけてないでちゃんと出迎えなきゃダメじゃん」
「無茶言うなよ・・・・・・なに読んでるんだ?」
「エロ本」
「えっ」
「えっ」
 きょとんとする梓の手元にあるのは、確かに私が厳重に隠蔽していたアハンウフン本!
「ば、ばか! お前、なにやってんだよ!」
「固いこと言うなって。大丈夫、ボクはちゃんとタカシの性癖を受け止めるつもりだから」
「やめろ・・・・・・その暖かい目で俺を見るのをやめろ!!」
「そっかー、タカシは傾向として、全裸に靴下とか、全裸に眼鏡とか、すっぽんぽんに何かワンポイント身につけてるのがいいんだね」
「分析するな!!」


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