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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

4363/9:2012/03/24(土) 22:48:39 ID:???
 地震とは似ても似つかない揺さぶりだったが、それでもちなみは慌てて布団から飛び
出ると、そのまま俺に飛び付いて来た。慌てて受け止めるも、そのまま勢いに押されて、
俺はちなみを抱いたまま、尻餅をついてしまう。
「あいってっ!!」
 思わず悲鳴をあげるが、布団の上だったので痛みはさしてなかった。体にかかる重み
に気が付き視線を向けると、ちなみが俺にしっかりとしがみ付いて震えていた。
『……また……揺れた……怖いよ……』
 罪悪感を感じ、俺はポンポンと軽く背中を叩きながら宥める。
「大丈夫。揺れてないから、怖がらなくていいってば」
『……でも……今……確かに……』
 顔を上げようとしないちなみに、怒られるだろうなとは思いつつ俺は本当の事を告げた。
「今のは俺が布団揺らしたんだよ。ちなみが全然出て来そうになかったから」
 するとちなみがピクッと体を反応させた。少し間を置いてから、ゆっくりと顔を上げ
て俺を睨み付ける。同時に、起き上がった上半身を見て、俺は驚いた。浴衣の前がはだ
け、その中には何も着けていない、まっさらなちなみの素肌が覗いていたからだ。
『……ホントに?』
 どうやらちなみは自分の格好に気付いていないらしい。俺も動揺してカクカクと頭を
上下に振りつつ、小さく返事をすることしか出来なかった。
「あ……ああ……」
 するとちなみは、小さな手を俺の顔に伸ばすと、親指と人差し指でギュッと鼻をつね
り上げてきた。その痛みが、俺を正気に戻す。
「ちょ……ちょっと待て、待てって!!」
『……意地悪……人を脅かして……楽しむなんて……最低……死ね……』
 悪態をつきながら、さらに指に力を込める。俺は必死に今の状況を伝えようと、呼吸
のままならない状況で必死に声を出した。
「違うってば!! それより前!! 前!!」
 鼻をつねられているので顔が固定されてしまい、俺の視線がちなみの胸元に吸い付い
て離れない。
『……前……?』


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