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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●
435
:
2/9
:2012/03/24(土) 22:48:19 ID:???
部屋に備えつけのテレビを点ける。NHKでは早速速報で地震のニュースを伝えていた。
「えーと、この辺は……震度3か。結構大きかったけど、まあそんなもんか」
テレビを見ながら一人ごちる。そしてふと、風呂に入っている途中の我が婚約者の事
が気に掛かった。
「ちなみ……大丈夫かな? アイツ、地震苦手だけど、驚いて滑って転んだりしてないだろうな」
様子を見に行きたいところだが、何せ女風呂に突入するわけにも行かない。はて、ど
うしようか。仲居さんにお願いしようかと考えあぐねていたら、唐突に部屋のドアが開いた。
「よう、ちなみ。無事だった……か……」
現れたちなみの姿に、俺は思わず途中で言葉を失った。一応、浴衣に帯は巻いている
ものの、どうやら風呂から部屋まで大急ぎで走ってきたのか、しどけなく乱れていた。
そして、裾からは白い太ももが露になり、胸元も大きく広がっているのを辛うじて手で
押さえている。そしてちなみは、唖然としている俺に構わず、そのままパッと布団を捲
り上げると、そのまま中に潜り込んでしまった。
「お、おい。ちなみ?」
様子を窺うべく声を掛けるが、全く返事がない。その代わり、中から何やらくぐもっ
た声みたいな音が聞こえるので、俺は布団に耳を近づけて聞いてみた。
『……地震……怖い……地震……嫌い……』
どうやら、突然の揺れにビックリして、一目散に部屋まで駆け戻って来たらしい。もっ
とも、浴衣を着るだけの理性があったのは救いだ。
「ちなみさん。おーい、ちなみってば。もう揺れ収まってんぞ」
『……揺れるの……怖い……地震……いやぁ……』
どうやら、恐怖のあまりに殻に閉じ篭ってしまったようで、安心させようと掛けた声
も全く耳に入っていないらしい。こういう時、取る手段は二つ。一つは相手が落ち着い
て出て来るのを待つか、或いはより強い恐怖を与えて隠れ場所から追い立てるか。
「けど……ちなみが落ち着くのを待ってたら、いつになるかわからんしなあ……」
半ば呆れ気味に、俺は呟いた。机の下に潜り込んだまま、一時間近くも出て来ないこ
となどよくあることである。
「仕方ないなぁ……」
俺は、ちなみの潜り込んだ布団の端を持つと、小さく左右に揺さぶった。
『ひゃあっ!!』
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