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●事情によりこちらでSSを投下するスレ 4●

3274/6:2012/01/07(土) 03:59:31 ID:???
「そーっと、そーっと。……まだ寝てますわよ、ね?」
 ぼやけた視界に映るは、何やら両手に土鍋を持った女性の姿。
「ヤベェ、知らぬ間に人食い部族が我が家に侵入し、俺を煮込んで食おうとしてる」
「食べませんし人食い部族じゃないし寝起きの台詞じゃありませんわっ!」
「む。聞き覚えのある声。知り合いに人食い趣味の奴はいなかったハズだが」
 視界がはっきりするにつれ、人食い悪魔が侵入したと思っていたことは勘違いと判明した。
「なんだ、カニバリズムな人でなくてリナだったか。おはよう」
「おはようじゃないですわ。どうして人食い部族に間違われなくちゃいけないんですの?」
「だって、鍋持った奴が枕元にいたら誰だってそう思うだろ」
「思わないですわっ! どういう頭の構造してるんですの?」
「ところで、なんで鍋持ってるの?」
「うぐっ」
「うぐ? ……ああ! うぐぅ、な! いや懐かしいな、kanon。超好きだったよ」
「違いますわっ! 言葉に詰まっただけですわっ!」
「なるほど。じゃ、それも踏まえて、どうしてリナがここにいるのか詳しく聞かせてもらいましょうかね」
「べ、別に大したことじゃないですわ。学校も終わったし、暇つぶしに苦しんでる貴方を観察しに来ただけですわ」
「ふむ、看病に来てくれたのか。なんだかんだ優しいな、リナは。ありがとうな」
「か、看病じゃありませんわっ! 観察ですわっ! むしろ嫌がらせに来たんですわっ!」
「はいはい。んで、その鍋は?」
「こっ、これは、そのー……煮えたぎったおでんを貴方の口につっこむ『駝鳥倶楽部的拷問』をしようとしただけですわっ!」
「ほう」
「あっ、ふた取っちゃダメっ!」
 鍋の中身は、ほこほこと小さく湯気を立ててるおかゆだった。上にかかってる玉子がおいしそう。
「……お、おでんがないレベルの貧民だと思わなかったんですの! 冷蔵庫におでんがなかったから、しょうがなくお米を炊いただけですのっ!」
「このおかゆを、食べさせてくれると」
「たっ、食べ!? ど、どうしてわたくしがそこまでしなくちゃいけないんですのっ!?」
「いや、ダチョウ倶楽部のアレをやるんだったら、食べさせなくちゃいけないだろ」


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