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鬱ンデレ

3名無しさん:2006/01/15(日) 22:26:30 ID:FXnRcIhE
眩しい朝日。柔らかい風が春の足音を感じさせる。
昨日とは、なにも変わらない日常。
それが幸せと感じるのは悪いことなのだろうか?

男「お〜す、纏ん」
纏「…気安く声をかけるな」
顔を見るや否や、纏はあからさまに不機嫌そうな表情をする。
ひょっとすると、洒落にならないくらい嫌われてるのかもしれない。
それでもなぜだかちょっかいをかけたくなる。
それが纏という女の子だ。
纏「…」
男「なんだよ。まだ何か文句があるのか?」
纏「わしの聞き違いであればいいのだが…お前、さっき何と言った?」
男「なんだよ。まだ何か文句があるのか?」
纏「たわけ。その前じゃ、その前」
こいつの物言いがおかしいのは、別に不思議なことじゃない。
纏はやたら古くから続く名家の一人娘らしく、小さいときから古風な
育てられ方をしてきている。さらに、どういう理由なのかは知らんが
纏には両親がいない。だから完全なおじいちゃんッ娘なのだ。
きっとカビくさいシキタリとかも守らされているのだろう。(たぶん)
だから、こいつの喋り方がおかしいのも仕方の無い事だ。(きっと)
男「その前?何か言ったか?」
纏「…わしの口から言わせるのか?」
男「ぜひ聞きたいね」
纏「はぁ…もうよい。お前に構っているほどヒマではないのでな」
男「なんだ。まつりんって呼ばれて怒ってんのかと思ったぞ」
纏「お、お前という男はッ!分かっておるなら、言うでないッ!」
怒る纏、逃げる俺。そのまま校門をくぐって教室へ。
朝から夫婦喧嘩か、などと級友に囃されながら席に座る。
これが日常。纏と俺の、なにも変わらない毎日。
それが幸せと感じるのは悪いことなのだろうか?

少なくとも、その時は感じていなかった。
纏と過ごす日常が、幸せだと。


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