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あと3話で完結ロワスレ

88288話:絶望の終わり/始まりの時 ◆c92qFeyVpE:2012/12/30(日) 13:44:06

「君も馬鹿だね、僕の力のいくらかは聞いているはずだろう。だというのに一人で残って勝てると思っていたのかい?」
「……あまり調子こくとリアルで痛い目を見て病院で栄養食を食べる事になる。
 元々俺の目的はお前の足止めなんですわ? ナイトは役割を選ばない」
「まったく、君は本当に愉快だね。あの二人にアム・イステルを倒せるはずがない、君のやっていることは完全に無駄さ」

嘲るような海東を、ブロントさんは怒りを隠そうともせず睨みつける。

「人のフレを馬鹿にする奴は心が醜い。アリスもマジックも俺が認めたLSメンなんですわ?
 黄金の鉄の塊の絆で出来た俺たちがあんこくw装備の導く物に負けるはずがにい!」
「絆、友情、君たちはいつもそれだね。いい加減に理解したまえ、そんな物に価値はない、無意味だ」
「たいがいにしろよカスが! お前にだってフレはいたはずだろうが!」
「僕に友なんていない!!」

激昂し銃口をブロントさんの額へ突きつける。
それが目に入っているのか、ブロントさんの視線は一瞬もブレることなく海東を睨み続けていた。

「……いいだろう。なら、その絆とやらの力を見せてもらおうじゃないか」
「何……?」
『KAMEN RIDE BLADE!』
「っ!?」

ディエンドによって呼び出されたライダーを見て、ブロントさんは息を飲む。
現れたライダー、それは一匹の甲虫がモチーフとなった銀と青の姿。

「そいつは……!」
「そう、仮面ライダーブレイド……『君が殺した』剣崎一真の変身する仮面ライダーさ」
「―――っ」
『来るぞブロント!』

カオスの声に反射的に盾をかざしてブレイドからの攻撃を受け止める。
目の前のブレイドからは、ブロントさんが以前戦うこととなったブレイドキングフォーム程の力は感じられない、
だというのに一方的に攻められるばかりで、一向に反撃の糸口が掴めなかった。

「おいやめろ馬鹿! 剣崎の力をこんな事に使うんじゃねえ!」
「なら君が止めてやればいいだろう? 簡単さ、ブレイドを『もう一度殺せばいい』」
「こ、の……!」
『TACKLE』
「うぉわ!?」
『目の前の相手に集中せんか! お前さんがやられたらワシここに置き去りよ?』

海東の言葉に動揺し出来た隙に、ラウズカードによる攻撃を加えられてしまう。
攻撃だけでなく防御すら疎かになってしまっているブロントさんへ、見かねたカオスが助言するが効果がない。
この空間でブロントさんがたった一度だけ犯した罪。
『剣崎一真の殺害』がブロントさんの心に残した傷は深く、強固な意思で無理矢理に覆い隠していた壁も剥がされてしまった。

グラットンソードや魔剣カオスの魔力にも耐えるブロントさんの心。
それは、友と呼んだ男との約束によって崩されようとしていた。


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