したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

あと3話で完結ロワスレ

634虫ロワ 第100話・TAKE2『バグズ・ライフ』 ◆XksB4AwhxU:2013/08/05(月) 13:35:08
血の雨降り注ぐ死闘からおよそ十分後、そこには膨れた腹をさすりながら、独り佇むシアンの姿があった。
生物学的には、彼女は『半妖の卵』から生まれた子なのであるが
何も知らぬ白紙の状態の赤子に、アバロンに伝わる秘術『伝承法』によってシアンの人格と魔力が乗り移ってきたのだ。
彼女は間違いなく『シアン・シンジョーネ』であろう。
シアンは沈黙し、立ち尽くしていた。最後に残った蟲……このアリ塚に突入した王蟲の生命が尽きるのを待っていたのだ……
が、その時シアンの胸に、赤い呪力の槍が突き刺さった。
これは、シアンもよく知る攻撃魔術の一つ……『ブラッドランス』!

「『虫愛づる姫君』……!そのまま大人しく寝ていれば、『新世界』の誕生に立ち会えたものを!」

シアンが振り向いた先には、『賢者の青き衣』を纏った黒髪の少女がいた。
右腕に大型のプラズマ銃、左手には今しがた初めて『本来の用途』で使われた未来視の珠。
そして、下半身は……先程階段に叩き落としたツチグモの胴体と融合している!

「既にお前達の仲間は全滅している!
 それでも、あくまで私を邪魔するというなら、消え失せろッ!」
「……右っ!」

以前にも増して強力な熱線『王の怒り』を、姫は蜘蛛の肢で横跳びし回避。
姫のもう一つの支給品は、一枚の紙切れ。
破り捨てることで一時間だけ『念能力』を得ることができる、てのひらに収まる大きさの、小さな紙切れだ。
彼女に支給されていたのは……『死体と遊ぶな子供達(リビングデッドドールズ)』が封じられた券。
それは、死体に取り付き、我が身のように操る念能力だ!

(よもやわらわがこうして、土蜘蛛と一つになって戦うことになるとはな……)


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板