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あと3話で完結ロワスレ

632虫ロワ ◆XksB4AwhxU:2013/08/05(月) 13:33:13
いつの間にか姫が握り締めていたのは、オレンジ色に淡く輝く宝珠・『未来視の珠』。
その名の通り説明書きには『未来が見えるといわれる魔法の珠』とだけ記されていたが、
何をしてもその効力を発揮することがなく、支給された彼女自身その存在を忘れてしまっていたシロモノだ。

(では、今見たまぼろしが本当に『起コッテイル』コトとして、
 どこまで『起コッテイル』のじゃ?判るか?王蟲よ)
(ダカラソレハ……今教エタ通リ、ダ。)
(死んだのか!?ゆぴいも、やまめも、てぃんも!おお……なんということじゃ)
(ダガ……案ズル事ハ無イ。
 オ前ハ恐ラク、最後マデ生キ残ル。ソノ珠ガ見セル通リニ事ガ運ベバナ。
 ソレニ……ソノ『珠』ノオカゲデ初メテしあんの真意ヲ知ルコトガデキタ。
 コノ地デ斃レタ蟲タチノ魂ヲ糧ニ、しあんハ『救イ』ヲモタラソウトシテイルノダ。)
(『救い』、じゃと……?)
(私モモウ助カラナイガ……私ガ死ンダ時、ソノ魂ヲ以ツテしあんノ『救イ』ハ完成スル。
 ダカラ、オ前ハ何モ案ズル事ハ無イ、心配ハ要ラナイ。
 我々ノ戦イハ……モウ、終ワッタノダ。)

既に我々にはシアンと戦う理由がない。
そう告げられた姫は咄嗟に王蟲に何か言い返そうとしたが、上手く言葉にできなかった。
だが、数十秒の沈黙の後、ポツリと一言、口にした。


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