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あと3話で完結ロワスレ

413剣士ロワ第300話「光」:2013/03/14(木) 00:40:44


 常闇の皇・ムーンミレニアモンの消滅と同じくして、常闇の皇によって造られた仮初の世界は瞬く間に崩壊を始めた。
 唯一の脱出手段である龍機を召喚しようにも、ゼロガンダムは戦いで消耗しており、雷龍剣の最終奥義である雷龍大系を行うには時間が足らない。
 否、それ以前に精根尽き果てた3人は、勝利を見届けると同時に気絶していた。今まで蓄積していた疲労とダメージが、ほんの一瞬だけ精神が弛緩した瞬間に、一気に押し寄せてしまったのだ。
 3人は戦いの中で斃れた数多の剣士達の亡骸と、彼らが振るった幾多の剣と共に、無という闇へと呑まれていく――その間際に、1つの光に導かれた2柱の光が、彼らを救いだした。
 常闇の皇の消滅により解放されたサイバーエルフ・エックスと、世界の外なる領域で常闇の皇の再誕を祝福せんと集っていた闇の神々と戦い、これを退けた光の神々の中心を担っていた2柱の神――黄金神スペリオルドラゴンと、大神アマテラスだ。
 アマテラスは消滅する世界に井桁の文字を記して簡易的な幽門を造り、魂たちを還るべき世界へと還り、再び輪廻転生の輪に加われるように施した。無論、そこに光と闇、善と悪の区別は無い。
 そして画竜の筆しらべで以って3人の傷を癒し、桜花の筆しらべを駆使して3人の体に生命力を注ぎ込む。唯一純粋な生命体ではないゼロの体は、機械の体にも精通している黄金神が癒しを与えた。
「光の戦士達……いや、ゼロ、ゼロガンダム、オキクルミ、ありがとう」
 黄金神は多くを語らず、数多の苦難を乗り越え幾多の祈りを背負って戦い抜き、大いなる闇を打ち倒した3人へ、心からの感謝の言葉を贈った。
 アマテラスもそれに続くように一つ鳴くと、眠っている3人の頬を舐めた。
「お疲れ様。3人とも、今はゆっくりと休んで。目覚めた時には、きっと……素晴らしい世界が待っているから」
 エックスは穏やかな笑顔で3人に告げて、自身もまた、永遠の眠りへと就いた。
 肉体を失ってなお魂だけで戦い続けた、異世界の心優しい戦士の魂に、2柱の神は安寧を願って祈りを捧げた。
 そして、彼の願いを叶えるべく、そして3人へのせめてものお礼として、黄金神と大神は、3人を丁重に元の世界へといざなった。


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