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あと3話で完結ロワスレ
407
:
剣士ロワ第300話「光」
:2013/03/14(木) 00:17:36
爆心の鎧。清き心の持ち主にしか纏えぬ、灼熱の炎を宿した武具。しかし、昨日に烈火武者頑駄無と共に爆発四散したはずの物だ。
何故この鎧が、今この時に自分の目の前に現れたのか。逞鍛には分からなかった。
すると、爆心の鎧が現れた途端に常闇の皇の攻撃が激しさを増した。しかし逞鍛は、その様に苛烈さではなく焦りや動揺を感じていた。
それを同様に感じ取ったのか、ゼロ達は爆心の鎧の発する灯りを頼りに、逞鍛と爆心の鎧を守るように戦い始めた。
つい先程まで敵だった自分の為に、何の躊躇いも無く身を呈す。今は亡き、烈火の如く熱き魂の武者を思い出し、逞鍛はつい笑みを漏らした。
「信じていたぞ、摩亜屈……いや、逞鍛。お前の正義が蘇る、この時を」
爆心の鎧から声が響き、そして燃え盛る炎が姿を変える。
炎に現れたのは、烈火武者頑駄無。
「お前……頑駄無!?」
逞鍛はつい今し方思い出していた相手が、唐突に鎧の中から現れたことに驚き、素っ頓狂な声を出してしまった。
だが、頑駄無はそんなことは一切気に掛けず、話を先に進める。
「俺の魂は爆心の鎧に烈火の炎と共に宿り、眠り続けていたのだ。爆心の鎧もまた、闇との決戦の為に造られた武具の一つであるが故に……黄金神の啓示を受け、その時が来るのを待っていた」
爆界天衝により、この仮初の世界を覆う結界が一時的に綻びた。その瞬間にスダ・ドアカ・ワールドの黄金神がこの儀式に干渉してきたことは、逞鍛も知っていた。
しかし、それはゼロガンダムのシャッフル騎士団への叙任だけであり、まさか爆心の鎧と頑駄無にまで干渉していたとは、全く気付かなかった。
恐らくは、常闇の皇に吸収されるはずだった頑駄無の魂を爆心の鎧に定着させ、爆心の鎧を各部分割して隠しておいたのだろう。
逞鍛が自分なりに推理して納得をすると、頑駄無は拳を握り、炎を更に激しく煌々と燃やした。
「今がその時だ! 今こそ燃やすんだ、逞鍛! お前の武者魂を!!」
躊躇いながら、爆心の鎧に手を触れる。
まったく熱くない。寧ろ感じるのは、太陽の光のような温かさだ。
闇に沈み、取り返しようの無い罪を犯した自分にも、この鎧を纏う資格があるというのか。
体が震える。これこそ正しく、武者震い。
「……死んでも治らんものもあるようだな。礼を言うぞ、頑駄無」
素っ気ない言葉に頑駄無は笑顔で応えると、爆心の鎧の炎と再び一体となった。
逞鍛は爆心の鎧を身に纏い、立ち上がる。
温かな炎が逞鍛の傷を癒し、熱く燃える武者魂が爆心の鎧の炎を更に激しく燃え盛らす。
そして、上空の常闇の皇目掛けて、逞鍛は一直線に跳んだ。
無防備な跳躍に、容赦無く闇の雷が落とされる。激痛が全身を襲ったが、どんな痛みだろうと痛くないと思えば痛くない。無茶な理屈だが、それが武者なのだ。
攻撃を凌ぎ切り、常闇の皇の目前へと迫る。すると、常闇の皇はグルリとカラクリを回転させて巨大な腕を展開させた。
球体から生える、片方だけの巨大な腕。不気味なその姿は、闇の王に相応しい威圧感も備えている。
それもそのはず、この形態は常闇の皇の最強攻撃形態であると同時に、掌の部分に常闇の皇の本体――幻影の千年魔獣が位置しているのだ。
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