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あと3話で完結ロワスレ
402
:
剣士ロワ第300話「光」
:2013/03/14(木) 00:05:13
「ああ。もう、迷いはしない。俺は、俺の心を、信念を、正義を信じて戦い続ける。立ち塞がるものは、たとえ神であろうと……斬り伏せるのみ、だ」
決意の言葉を唱えると同時、ゼロのアーマーが通常の物から霞の鎧へと変わり、両手には炎の剣と力の盾が現れる。
ゼロのその言葉を、正義の心が蘇るのを信じて待ち続けていたとばかりに。
「ゼロ。逞鍛を……俺の兄弟を、頼む」
衛有吾は顔を俯けながら、申し訳なさそうに、改めてゼロにそう言った。息を引き取った時と全く同じ言葉だ。
あの時ゼロは、戦友を自分の手で殺めてしまったことへの後悔と恐怖、そして2人を失ったことへの悲しみで、ただ慟哭するしかなく、答えることができなかった。
しかし今は、逞鍛の人となりを知った上で、力強く答えられる。
「ああ、任せろ。まだ馬鹿なことを言うようなら、思いっ切りぶん殴ってやる」
ゼロの冗談混じりの言葉に、衛有吾は苦笑をしながらも頷いた。
すると、3人の身体が淡く輝き出し、元の姿を失い始めた。あの姿を保つ限界が来たのだと、ゼロは冷静に事態を受け止める。
すると、ゼロの通信装置に文書データが送られて来た。差出人は、エックスだ。
時間が無いのだということを承知し、ゼロはそれを読むのではなく記憶領域に直接インストールし、文字通り一瞬でその内容を理解する。
目の前にいるエックスは、ゼロの知るエックスとは違う、異なる時間軸の未来の存在で、今はサイバーエルフと呼ばれるものだということ。
ゼロが一度敵として、そして一度だけ肩を並べて戦ったハルピュイアはエックスの仲間で、死して尚、サイバーエルフとなって常闇の皇に取り込まれてもエックスを守り続けていたこと。
そして――常闇の皇を打倒する為の、切り札。
体を失っても尚、不屈の闘志と平和を祈り続ける、正義の心は微塵も褪せていない。
変わらぬ友の在り方に、そして今まで共に戦ってくれていたのだという事実に、ゼロは今まで以上の心強さを感じていた。
「僕達には、もう祈ることしかできない……。だから、君達の勝利を祈っているよ」
「任せておけ」
最高の親友の言葉に短く返して、ゼロは3人の魂が自分の前から消えて行くのを見送った。
見送って、すぐにゼロは走り出した。自分の往くべき戦場へと、3人の友から受け取った祈りと共に。
▽
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