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あと3話で完結ロワスレ
40
:
傷あとをたどれば - EX Side 魔人降臨 -
◆eVB8arcato
:2012/12/13(木) 21:55:43
「これほどまでとは、な」
腕をだらりと垂らしながらも、片膝を突くだけに留まりつつ、王は女へと語り駆ける。
「白々しい、最初からそのつもりだったんでしょ?」
呆れたような声を出し、笑いながら女は一冊の巻物を王の目の前に放り投げる。
「じゃなきゃこんなの支給しないし、あの放送でヒントも言わないわよね」
"秦秘伝書"と書かれた煤けた巻物達は無造作に放り出され、地面を転がっていく。
かつて、ギース・ハワードが「ゴミ」だと称したこの三冊の巻物は、実は続きがあった。
数十年後の未来、それを解き明かし本当の秘伝書を発見した獅子王は書によって力を得ようとしたが、書の極意を習得するには至らなかった。
そこでこの獣神武闘会を開き、書の極意を習得する者が現れることを願いながら、支給品に仕込んだのだ。
「お見通し、か」
そして、書の極意を習得した者は現れた。
自分が夢見た"この上ない強者"と戦う事も叶った。
「満足した。これで、悔いはない」
もう、この薬漬けのボロボロの体を捨てるときが来たのだ。
最後の最後で自分の望みが叶えた事を噛みしめながら、王は男として最後の言葉を残す。
「私の負けだ、この獅子王のサングラスにこの下の階にあるシステムのマスターコードが記されている。
停止させて首輪を解除するなり、好きにしろ」
強者への手向け。
約束していた元の世界への帰還は、この獣神武闘会を管理していたペプシシステムの仕事だ。
そのマスターコードがあれば、自在にペプシシステムを操ることができる。
あとは、勝者のすること。
自分のすることは、無い。
もう片膝を付き、ゆっくりと体全体を地面に預けるように。
獅子王は、息を引き取った。
女はくるりと体を翻し、自分の歩いてきた道を引き返す。
かつ、かつ、かつと再び靴音だけが響く。
何歩目かの事だ、靴音とは違う"チン"という音と共に目の前の扉が開く。
ゆっくりと広がっていく光に対し、彼女はこう言った。
「あら、遅かったじゃない」
幕は、まだ降りない。
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