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あと3話で完結ロワスレ
392
:
剣士ロワ第300話「光」
:2013/03/13(水) 23:34:45
鎧は半ば砕け、降り注ぐ赤き破壊の雨を振り払う度に大剣は軋み、強烈な衝撃が痛みに変わって肉体を貫く。
だが、手を休めるわけにはいかない。
ここで自分が手を止めたら、誰が結晶の中に封じられた仲間達を守り、救いだすことができるというのだ。
スプラウトが叩き落とした、ジェネラルジオングが発射した棘の数は既に数千にも及んでいる。
それだけの数を捌き切ることはさしものスプラウトにも不可能であり、頑強なドラゴンころしの刀身も僅かに歪み、罅の入っていた鎧は幾度か棘が掠っただけで半分近くが砕け散った。
「ぐぅっ……!」
そして遂に、左腕に小さな棘が突き刺さった。外見からは思いもよらぬ激痛にも、スプラウトは僅かに声を上げるだけで堪えた。
スプラウトは元より、全長2mを超える大剣を片手で自在に操る。片腕を使えなくなったことは、それほど深刻ではない。
だが、照準も何も無い、ただ数をばら撒いているだけの弾が当たってしまった。
スプラウトの体力と集中力が限界に近付いているという事実こそが深刻なのだ。
すると、急にジェネラルジオング――常闇の皇からの攻撃が収まった。
一息吐く暇ぐらいは与えてやろうと嘲られているのだと、スプラウトは直感した。
それに腹を立てるでもなく、その余裕に甘えて棘を抜き取り、呼吸を整える。
「もう諦めたらどうだ。奴らに常闇の皇のデス・クリスタルから逃れる術など無い」
腑抜けたような声で逞鍛が吐いた戯言を聞いて、スプラウトは彼を鬼気迫る表情で睨みつけた。
「貴様は黙っていろ。これしきで、諦めてたまるか……!」
逞鍛は何も言い返さず、代わりに視線をジェネラルジオングの頭部近くへと向けていた。そこを見ろと暗に示しているのだと理解し、スプラウトもジェネラルジオングの頭部を見る。
その瞬間だった。ジェネラルジオングの放った閃光が、時空間を貫いた。
同時に生じた衝撃波で吹き飛ばされないように体を支えながら、スプラウトは具に状況を確認した。
空間を破壊され、虚空に空いた穴。その先に見える世界は、かつて垣間見たサルファーの巣食う元の世界――闇の寝床に酷く似ていた。
やがて、その穴は閉じ、衝撃波による気流の乱れも収まった。
「デス・レイン……。ほんの0.001%でこの威力だ。最大出力で放てば、世界の10や20は纏めて消え去るだろうよ」
逞鍛の口から、今の一撃も本来の威力の10万分の1程度だったと告げられる。それが事実ならば、ジェネラルジオングの、常闇の皇の脅威は計り知れない。
1つの世界を一夜で滅ぼすこともできないサルファーとは比べ物にならない程の圧倒的な脅威だ。
そんなバケモノを解き放ち、数多の世界を脅かすことを許すわけにはいかない。
「させぬ。させて、なるものか!」
啖呵を切り、右腕だけでドラゴンころしを構えた、直後。
スプラウトの眼前に、白き龍の聖剣が突き立てられた。
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