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あと3話で完結ロワスレ

39傷あとをたどれば - EX Side 魔人降臨 - ◆eVB8arcato:2012/12/13(木) 21:55:01
ビルの最上階。
伸びる青龍の爪を駆使し、持ち前の怪力を使って、ビルの外壁から"無理矢理"入ってきた人間が一人だけいた。
「ははぁ〜ん、大層な趣味だこと」
目を細めながらあたりを見渡し、一言呟く。
エレベーターから真っ直ぐに伸びる絨毯の先で、玉座に座る獅子王へ向かい。
ゆっくりと歩く彼女の靴音がかつ、かつ、かつと一歩ごとに響く。
他には何も無い広大な空間、動くものは彼女一人。
「これで待ってるのがカワイイ女の子だったら……最高なんだけど。
 現実はムサい筋肉質の男、なのよねぇ」
明らかに落胆している様子のため息を一つこぼしながらも、彼女はかつかつと靴音をならしながら前へ進む。
両者の距離が程良く詰まったところで、獅子王が重く閉ざしていた口を開く。
「まさか……初めの来訪者が貴様で、しかも一人で来るとはな」
「あら、そんなに意外? 予想できてたんじゃないの?」
いたずらっぽく笑ってみせる女に対し、獅子王は眉の一つも動かさない。
小さくため息をついてから、女は問いかけをする。
「さて、こんなところに呼び寄せて何のつもり?
 わざわざ目立つ場所に自ら赴いて来るってことは……」
言葉は、そこで止まる。
獅子王がゆっくりと立ち上がり、剣を抜いて突きつけてきたからだ。
「ここまで生き残った力、私に見せてみよ」
その一言に、反応するように女は笑う。
「やっぱり、ね」
予想通りの答えだった。
主催自ら参加者を呼ぶということは、参加者に何かしらアクションを取りたいということ。
殺し合いを開いてまで成し遂げたかったこと、それは戦闘だ。
幾多もの命を奪いながら生き残るほどの強者と戦いたかった、といったところだろう。
そこで、自らの設けたタイムリミットが近づいてきたのであわてて参加者を呼び寄せたということだ。
今日はカンがよく冴える日だな、などと思いながら女は笑い、拳を握り直す。
「ムサい男と戦うのは趣味じゃないから、一瞬で終わらせるわよ」

火蓋が、落ちる。

女が駆ける。
王が吠え、全身全霊を込めた拳を突き出す。
女が拳を真正面から捕らえる。

空気の流れを生かし、ほんのわずかに王の拳の軌道を逸らす。
一瞬の風圧で手には無数の裂け目が生まれ、頬に綺麗な赤一文字が描かれる。
気を全て攻撃に使っていることを察し、思わず頬をゆがめる。

深く踏み込んだ一歩から、空気を振るわす掌底を王の原へと突き出していく。
びくり、と強靱な筋肉に包まれた肉体が浮き上がる。
そして流れるように突きだしていた右腕に絡み付き、息をつく間もなく間接を極める。
いや、極めるのを飛び越し"破壊"していく。
獅子王の顔が苦痛に歪んだと同時に、女はすり抜けるようにもう片方の腕へと絡みつき"破壊"していく。

それだけ、たったそれだけだった。


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