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あと3話で完結ロワスレ
347
:
289話:絶望の先の希望/希望の先の絶望
◆c92qFeyVpE
:2013/02/24(日) 10:58:42
ブロントの命を刈り取るために振り下ろされた刃。
それは彼の寸前で動きを止めていた。
ブレイドがブロントを殺すことを躊躇った……などというわけではない。
「イムカ……」
それは機関銃であり、ライフルであり、大筒であり、剣でもある。
ヴァルキュリアを倒すために作られた武器、イムカの想いが込められた「ヴァール」によって、ブロントはブレイドの刃を受け止めていた。
「イムカ、お前……」
『ケンザキは私達を裏切っていない! ならば私も諦めない!』
「……そうだな、大分少しばかり諦めが心を支配している鬼になっていた」
「何をしているブレイド! 早くトドメを刺せ!」
海東の言葉に反応し、鍔迫り合いをしていたブレイドが僅かに間合いを取る。
「それにはどちらかと言うと大反対だな!!」
それを追いかけるように踏み込み、ブロントはヴァールを構える。
通常の人間よりも高い力を持つエルヴァーンと言えど、その巨大な武器を片手で扱うことは不可能だ。
だがナイトは片手剣しか扱えないわけではない。
それはブロントが好ましく思っていない、幻想郷に紛れ込んだもう一人のナイトの得意技、
常に響く笑い声と共に幾度と無く放たれた、伝説の突き技―――
「パワースラッシュ!!」
鋭く突き出された剣先がブレイドの体を捉えた。
しかし、ブレイドの装甲である超金属とヴァールの刀身では強度が余りにも違いすぎる。
ヴァールの全体に亀裂が走るのを感じながら、それでもブロントはその突きを止めようとはしない。
何故なら彼は知っているからだ、この武器が―――イムカの魂が、この程度で砕けやしないことを。
「おおおおおおおおおお!!!」
「馬鹿なっ!?」
ブレイドの装甲が砕け、その身にヴァールの刀身が突き刺さる。
これが剣崎一真であったなら、それでもまだ諦めずに反撃を試みたであろう。
だがディエンドに召喚された、魂の無いブレイドにそれだけの意思は持つことができない。
呆然と自身に突き刺さった刃を見て、その体を消失させていく。
「っ……は、はは! やはり僕の言った通りだったようだね!」
「海東……」
「結局キミも、友情より自分の命を選んだんだ!」
嘲笑する海東へと、ブロントは無言でヴァールを構え直す。
「そんな今にも壊れそうなガラクタで、僕を倒せると思っているのかい?」
「今のお前には何を言ってもわからないだろうな、まずはそのヒットした頭を冷やしてやる」
互いの獲物を相手に突き付け対峙する。
この状況ではブレイドとのダメージが大きいブロントの不利は否めない。
それでも、彼は一歩も退かず、仮面に隠された海東の瞳を見据えていた。
『ブロント……お前は、俺のようには、なるな、よ……』
(言われるまでもにい、俺がバーサーク状態になることなどありえないのは確定的に明らか。何故なら……)
「キミもいい加減に死にたまえ!!」
「ナイトは、相手の心も守るからよ!!」
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