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あと3話で完結ロワスレ
334
:
虫ロワ第99話「コドク」
◆XksB4AwhxU
:2013/02/24(日) 00:23:21
「まったく、脅かさないでよね……」
ティンは、極度の空腹で貧血状態に陥っていた。
テラフォーマーズとの闘いでエネルギーを使い過ぎたのか。
こんな状態では点々と続いているユピーのヒヅメをたどった先で起こるであろう戦闘にも支障が出かねない。
何か食べないと……デイパックを探ってみたが、だめだ、もう何も無い。
「なあ、ヤマメ。何か食べ物無いか?」
「ごめん……あたしも、自分のは全部食べちゃった」
「そうか……」
(あの『肉団子』は絶対に出せないし……ていうか、もう全部食べちゃったし……)
「今、何か言ったか?」
「い、いやっ、何も?」
「なら仕方ないな……」
仕方ない、我慢するか。
空腹のあまりゴキブリを生で食べた時に比べれば、この程度何ともない。
……とは言ってはみたものの、やっぱり減るものは減る。
胃袋がキリキリ痛むほどの空腹で、腹の虫が大音量で鳴り響いた。
それを見かねたヤマメが、
「こんなのでよかったら、あるけど…」
紙袋をおずおずと差し出すと、ティンはその中の揚げ物に夢中でかぶりついた。
うまい。
肢のカリカリとした食感に、プリプリした身の詰まった胴体が絶妙にマッチする。
塩コショウの加減も申し分ない。
やめられない、止まらない、とはこの事を言うのか。
あっという間の勢いで紙袋の中の『ソレ』を完食してしまった。
こんなに美味いものを出してくれた彼女に礼を言わなければ。
ティンは満面の笑み(の、つもり)でヤマメの方を向き、こう言った。
「サンキューな、ヤマメ。美味かったぜ。『タランチュラの素揚げ』」
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