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あと3話で完結ロワスレ

250 ◆tSD.e54zss:2013/01/27(日) 22:29:07
デスドレインはオミヤゲストリートのイクサにて、アンコクトンが絶対無敵ではないことを知った。アンコクトンの守りは、研ぎ澄まされたカラテの前には屈するのだと知った。
だからこそのクロスカウンター。カラテを受けきったのちの反撃ではなく、防御を薄くしててでも同時攻撃を選んだのだ!

デスドレインとてニンジャだ。そのニンジャ判断力は実際見事!「へへッ!まず一人ィ!」……そう、これが一対一のイクサであったならば!
赤黒の風が、疾る。その接近に気づいたデスドレインが迎撃のアンコクトンを練り上げるよりも早く。サラマンダーを叩きつけたアンコクトンが彼をカイシャクするよりも早く。

ニンジャスレイヤーは、兄弟子が切り開いた道へと風の如き疾さで駆け込んだ。「……ふざけンな」デスドレインが鍛錬すらしたことのないカラテで迎撃を試みる。
遅い。そして弱い。「ふざけンなよ」鈍化した時間の中で、ニンジャスレイヤーはデスドレインのヤバレカバレなチョップをいとも簡単に回避する。

「……何なんだよ!お前――」パァン。四重一音の打撃音が響く。両手を広げ着地するニンジャスレイヤー。崩れ落ちるデスドレイン。力を失い分解されるアンコクトン。
チャドー暗殺拳奥義、アラシノケン。完全な体勢から完璧なタイミングで放たれたそれは、デスドレインの体内を尽く破壊し……ワッザ!?


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「まぁいいや。どうせ全員殺すんだからよォ!」デスドレインの声が響く。こうして護衛に来たはいいが、おそらくもうデスドレインがディプロマットに攻撃を仕掛けることはないだろう。
そうアースクエイクは黙考する。アンコクトンをけしかけた所でアースクエイクがそれを弾くのはわかりきっているし、何よりあの二人がそのような暇をデスドレインに与えるはずもない。

シルバーキーがこの場にいないことは気がかりだが、下階のクローンヤクザの死体を見る限りではおそらく下に留まっているのだろう。
ならば今は気にしてもしょうがないことだ。「そんな風に寝ておらずに、アグラでもしたらどうだ。目は覚めているのだろう」

黙考しながらもカラテ警戒の構えだけは崩さずに、アースクエイクはディプロマットに声をかける。
「……ん」力なく横たわっていたディプロマットが、難儀そうに体を持ち上げる。

「このイクサにどれほどの時間が掛かるかはわからんが、少なくともこれで終わりではない。少しでもカラテを回復させておけ。お前の出番は必ずやってくる」
「……ああ、そうだな」ディプロマットはアグラした。彼が担うべき仕事――彼の最期の仕事に、思いを馳せながら。

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