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あと3話で完結ロワスレ

247 ◆tSD.e54zss:2013/01/27(日) 22:22:42
シルバーキーはまっすぐニンジャスレイヤーを見つめ返す。二人の間を沈黙が支配する。サラマンダーは無造作にスリケンを投げ、クローンヤクザを殺害している。
「……いいだろう」そして、ニンジャスレイヤーが折れた。シルバーキーは顔を綻ばせた。

「決まったか。それでは行くぞ、ニンジャスレイヤー=サン」サラマンダーが上階へと向かう。ニンジャスレイヤーもまた、シルバーキーに背を向け走りだした。
シルバーキーはそれを見送った。ニンジャスレイヤーは階段を登り切る寸前にちらりとシルバーキーを振り返り、上階に消えていった。

「「ザッケンナコラー!」」この階層のどこかからヤクザスラングが聞こえてくる。排除対象を、シルバーキーを探しているのだ。
「へっ、いいぜ。そんなに俺を見つけたいのなら、俺から場所を教えてやるよ。お前たちを倒すのは――」

シルバーキーはニンジャ肺活量を活かし、大きく息を吸い込む。そしてニンジャ声量の限りに、全力で叫んだ!
「――俺だぁぁぁああっ!」「「「「「「ザッケンナコラー!!!!」」」」」」廊下に雪崩れ込むクローンヤクザ!シルバーキーがカラテを構える!未熟ながらも強い意志を秘めた、カラテを!

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八階に上がったニンジャスレイヤーとサラマンダーが見たものは、大量のクローンヤクザの死体だった。
床や壁に残った黒いヘドロや体をあべこべに拗られたクローンヤクザ達の死に様が、それらがデスドレインの仕業であることを如実に語っている。

「あそこか」「そのようだな」ニンジャスレイヤーが指し示したのは、階層の四分の一もの広さを持つ宴会場の入り口だ。
カチグミ・サラリマンが利用することが多いマルノウチ・スゴイタカイビルにおいて、宴会場が巨大なものとなるのは当然のことだ。

宴会とは出世と昇進における重要なファクターであり、宴会芸と呼ばれる古典的芸能が脈々と受け継がれていることからもそれは察することができる。
平安時代のサラリマン達は、自らの宴会芸を高め、またそれを派手なものにするべく広い宴会場を欲したのだ。

つまるところ、宴会場は実際広い。それこそ、ニンジャのイクサですら不自由なく行える程度には。
「ディプロマット=サンはどうする」「外に置いておいてはクローンヤクザに殺される可能性がないとは言い切れん。連れて行くしかなかろう。中ならまだ護ることもできる」

「了解した……イヤーッ!」ニンジャスレイヤーがフスマをトビゲリで破壊し、宴会場へとエントリーする。
続けてサラマンダーが宴会場へと足を踏み入れ、ディプロマットを壁にもたれかからせる。そこは、乱れに乱れていた。美しい墨絵が描かれていたであろうフスマは黒く染まり、壁にかかったカケジクは半ばで破られている。

その下手人は誰か。考えるまでもない。ニンジャスレイヤー達が侵入した位置とは正反対に立つ男。デスドレイン。
「ドーモ、デスドレイン=サン。ニンジャスレイヤーです」「サラマンダーです」圧倒的な邪悪を前にして進み出る、二人のニンジャ戦闘者。その意志は揺るぎなく、カラテの冴えに陰りなし。


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