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あと3話で完結ロワスレ

198299:すべてが0になる ◆YOtBuxuP4U:2013/01/17(木) 15:27:37
 

◆◇◆◇


「これは――嘘、でありましょう?」

 ワンテンポ遅れて。
 鰐塚処理たちが女子中学生の全力を駆使して辿り着いた時計塔の屋上には、何もなかった。
 球磨川禊も、不知火半纏も――それどころか安心院なじみの死体すら。

「ノゾミちゃん、どういうこと? 確かにここに安心院さんと裸エプロン先輩がいるってさっき」
「え、ええ、言いました、ツギハ。でも今は反応がありまセン。
 ただ、たったさっき――なんらかのエネルギー反応を二つ、観測しました。
 その二つは、今から十数秒とコンマ数秒前。私たちがこのドアを開ける直前に消滅しました」
「消滅した? 安心院さんと裸エプロン先輩が?」
「&strike(){意味分かんねえよ!}そんな――どういうことなの!?」

 動揺する候補生たちは、彼女たちの中でブレイン的役割を担っているアンドロイド少女、
 希望が丘水晶に事態の説明を求める。しかし芳しい答えは返ってこなかった。
 そして――事態はさらに悪化する。
 おそらく球磨川禊も、不知火半纏も、
 死んでいった数多の参加者たちも誰も予想できなかった展開へと。――物語は、進んでいく。

「つまりは――私たちがこの箱庭学園から出られる可能性は、
 生き延びることが出来る可能性は、ただ今をもってゼロになったということです」
「「「「――え」」」」

 希望が丘水晶は、四人に無慈悲かつ機械的に宣告する。
 ――彼女たちの首には参加者として、今も首輪が巻かれている。
 そしてこの首輪が外れる条件はただ一つ。主催が倒された場合に限られる【ルール2参照】。
 安心院なじみは、自殺した。
 不知火半纏は、球磨川禊と対消滅した。
 誰も主催を倒していない――ルール外の展開だ。
 つまり、首輪はもう外れない。外すこともできない。そしてさらに。

「どうやら。安心院さんが使った“学園を現実世界から切り離す”スキルは、
 安心院さんが居なくなった今も――死んだであろう今も残るタイプのものだったらしいのデス。
 まだ効力は続いています。スキルだけは消えていません。私たちは、出られない」
「……まじで?」


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