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あと3話で完結ロワスレ
137
:
剣士ロワ第298話「決戦、開幕」
◆9DPBcJuJ5Q
:2013/01/06(日) 01:14:18
洛陽宮殿の入り口が、轟音と共に崩落した。同時に聞こえたのは、闇の力にて黄泉還りし亡者どもと、地の底から這い出た大妖怪の姿を借りた何者か達の、怨嗟と憎悪に塗れた断末魔だ。
1人宮殿の入り口に残った、数千年の時を戦い続けた武人――ゼンガー・ゾンボルトが殿の務めを見事に果たしてくれたのだと、振り返って確かめるまでも無く理解出来た。
彼らは誰一人として振り返ることなく前へと進み続けた。自分達が此処まで来るために死んでいった、死なせてしまった、あるいは殺してしまった――全ての命に対して、自分自身が正しいと信じた義を果たす為に。
幻魔皇帝を称する謎の存在に招聘され、否応なしに枷たる首輪を嵌められ、服従では無く殺し合いを強制され続けたこの3日。たった3日とは思えないほどに濃密な時間が過ぎ、あまりにも多くの命が散ってしまった。それも、もう終わりだ。
生き残り、1人の例外を除いて一つの志の下に団結した5人の類稀なる剣士達――ゼロガンダム、ゼロ、スプラウト、オキクルミ、そしてトゥバン・サノオは、殺戮の舞台の主宰者達が待つ宮殿の中心部へと迫った。
外には夥しい数の妖魔の群れが犇めいていたというのに、宮殿の内部は彼らが駆ける音以外に何も聞こえないほどに静かで、不気味だった。しかしその静寂は、すぐに破られた。
「……来たか。類稀なる剣士たちよ」
主催者の待ち受ける最深部。そこへ続く扉の前に、身の丈ほどもある巨大な剣を携えた1人の鎧武者――いや、1体の武人デジモンが佇んでいた。
「タクティモン!!」
ゼロガンダムが、そのデジモンの名を叫んだ。忘れられる筈がない。この魔人こそが、この殺戮の舞台でゼロガンダムが出会った盟友、アルフォースブイドラモンを手に掛けたのだ。
今やゼロガンダムにとって、タクティモンはかつて父ファルコガンダムを傀儡にし自分と殺し合わせた幻魔皇帝に次ぐほどの仇敵となっていた。
そのことは、他の4人も承知の上だった。その上で、ゼロガンダムの怒りを歯牙にもかけずに1人の男がタクティモンの眼前へと歩み出た。
「タクティモンか。お主が何故、そこにおる」
トゥバン・サノオはまるで、気心の知れた知己に話しかけるような調子でタクティモンに問い掛けた。これに気勢を削がれたゼロガンダムは、一度大きく息を吐いて、殺気を収めた。
他の3人も、未だ死んでいないはずのタクティモンが知らぬ内に会場から抜け出していたことに疑念を感じていただけに、臨戦態勢のままタクティモンの言葉を待った。
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