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あ
492
:
名無しになりきれ
:2013/01/23(水) 18:55:34
「ちっ、逃げたか…」
リュジーはあたりを見渡していた。
無数の猟犬と排除する者。
現世ではあれほどの威勢を放っていた伽椰子も
この世界では追われる立場なのだろう。
「こりゃあ、いたちごっこだぜ」
リュジーも呪怨の能力の片鱗を現世で体験している。
永久闘争存在も、これだけの猟犬をひきつけているということは全能ではないのだろう。
彼をもってしても、伽椰子の探索には骨を折っているのかもしれぬ。
「どうする?」
戦いにおいては先をとることが勝利に繋がるものだ。
相手の行動の先を読むことだ。
それなら伽椰子の目的は?
ただ逃走しながら、殺戮を繰り返しているだけなのだろうか?
――わからない。
今のリュジーには知ることが必要なようだ。
「いったい伽椰子は、何が目的なのだ?」
淫夢君の頭を撫でながらリュジーは呟くのだった。
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