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なな板TRP系スレ総合避難所

80名無しになりきれ:2011/10/10(月) 00:04:49
539 名前:瑞希 ◆ fE/1/wo2ds[sage] 投稿日:2011/09/18(日) 11:52:55
街の一角にあるこじんまりとしたビル。

アンティークなデスクと上等な革張りチェア。デスクの上には地球儀等小物が綺麗に整頓された形で置かれている。
部屋の真ん中にはガラステーブルを挟んで二つの来客用ソファがあり
端に並ぶ本棚には幽霊に関する資料や本がずらりと並んでいた。
隣の部屋は移住スペースとなっているらしく居間に次いでキッチンや風呂場、二階は寝室となっている。
総括するとビルは住居一体型で、物語の世界にありがちな探偵事務所といったところだろう。

この『瑞希除霊事務所』は先代、つまり瑞希の父が過去に使用していた事務所だった。
今は歳を召して引退したためこの事務所はGSとして才覚のある長男が引き継ぐはずだったのだが。
長男は何を考えたのか『除霊なんてくだらねーぜ!俺の飯を食えーッ!』
と叫びながら家を飛び出し料理の道へ飛び出してしまい。
そこで誰も使うことがなくなったため、三流GSの瑞希が家兼事務所として使う事になったのである。

(これから住む我が家に敬礼)

ぴしっと寸分の狂いもない敬礼を済ませ、荷物を寝室に運ぶ。
今まで誰も住んでいなかった関係でどの部屋も少し埃っぽい。掃除の必要があるな、と瑞希は思考を巡らせる。

腕時計の針をちらと見やればすでに昼を回っていた。
人も通わぬ山奥(※北海道です)に住んでいた瑞希ならば二日飲まず食わずの活動も可能だが
やはり昼食は摂っておいた方がいいだろう。
瑞希は靴を履くと事務所の鍵を閉め、街へ繰り出す。



街の雑踏を掻き分け瑞希は都会をぽつぽつと一人歩く。
昼食を摂るにはいいがまだこの街についてよくわかっていない。
具体的に言うと美味しい飲食店はどこだ、とか。コンビニはどこにあるの、とか。

>「おらぁ!出すもん出さんかいボケェ!」

(………不良、ですか。)

人々が行き交う表通りの裏で、
いかにも優男といった風貌の青年が集団に絡まれていた。
山奥暮らしだった瑞希が言うのもなんだが、不良集団は田舎者もいいとこのファンタジー集団だ。

言葉の暴力に涙ぐみそれを嘲る不良達。

(……彼は反撃しないのか。なら、助けるべきか)

そして不良の一人が拳を振り上げた、その時。
待ってましたと言わんばかりに颯爽と駆けつけたのは日本警察!
治安維持に日々邁進する国家公務員さんだ!

結果から言うと、一部始終をこっそり見守っていた瑞希の出る幕は遂になかった。
おまわりさんは拳銃や警棒を躊躇なくガンガン使用しまくって暴徒を鎮圧したのである。
あ、いや、それには少し語弊があるだろう。正確には。

>「無事か、キミたち。アンリマユに囚われた邪悪な者たちの心は、この聖剣が断った」

電波をゆんゆんさせた人が食い逃げ犯を倒し美味しいところを全て奪っていく形になった。
とりあえず無事に事なきを得て一人隅でほっと腕を撫で下ろす瑞希。


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