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なな板TRP系スレ総合避難所

68名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:56:00
528 名前:月夜田 ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/10(土) 22:01:12
深い闇の底でぱくぱくと金魚のようにもがく夢をみて月夜田は目が覚めた。
陽光を浴びたカーテンがぼんやりと光っている

今日は休校日。

「…………」
物音一つしない家。両親は仕事でほとんど家を開けているから一人ぼっち。
だから休日は嫌だった。
重い沈黙が孤独感を増幅させるから。

<午前10時。代々木公園>
噴水の水が高く上がる。重力に逆らった水は光と混ざって粒になって散っていた
遠くで外国人が太鼓を叩いていたり、
犬の散歩をしている人がいたりなんだか長閑。
月夜田は噴水池の前のベンチに歩いていく。
フリルの半袖ブラウスにオレンジ色のスカート。
髪はゆいあげていて赤いリボンで縛っていて香水はエンジェルハート。
メイクも決まっている。

紅い唇から白い歯がちらり。
つくり笑顔で小さく手をあげる

視線の先には伊藤伊佐夫。伊藤は同級生なのだが緊張した面持ちでベンチから立ち上がると

「…こ、こんにちは」声が上擦っている

「うん」
一言頷き、月夜田は伊藤の隣に腰をおろす。

「きょ…今日、可愛いですね」

「…でしょ」
また一言だけ発し、うつむき、爪をみる。
そんな感じで時は流れて…

「ねえ、だるまさんが転んだしない?振り向いたら私はいないけど」

「え!それは困ります!」

「はい。じゃんけんぽん。あっちいってこいっ」

「つ、月夜田さん!?」

「びっくりした?私、こんな女なの。
…じゃあね。楽しかったー」

ほうける伊藤を置いたまま、月夜田は渋谷駅。
電車を待ちながら考えた。

彼も誰かにとっては特別な人になるんだろうけど
デートごっこなんてしてると余計に悲しくなる
通いあわない心が虚しくなる

自分は孤独な石ころ…

綺麗な女優の広告看板を流れる電車が遮る
情けないGS見習いの満たされない心はそこに重く留まったまま…

《午後11時》
テレビつけっぱなしの音楽ながしっぱなしで女友達とデートの話。
楽しかったと嘘をつきそのまま寝おち。

【今回は何にも考えないで吐き出した感じです】


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