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なな板TRP系スレ総合避難所

58名無しになりきれ:2011/10/09(日) 23:48:44
518 名前:月夜田みこと ◆ U9eiwn/wgU[sage] 投稿日:2011/09/02(金) 05:08:18
牧街は変な感じに曲がっているし、カフェは茶子の状態。
月夜田の心のかけらはというと教室らしき場所でにこにこ笑っていた。

きらきらの青春。みんななかよし。

…こころがあったかいシチューのように蕩けている。
こころがつながってる。
みんなの笑い声を子守唄に月夜田はうたた寝。

「むにゃむにゃ…ずっとこのまま…時間が止まっちゃえばいいのに…」
月夜田はうっとりしている。

でも…。何かに呼ばれた気がして、振り返る。
開いた教室の扉から冷たい狂気の風が吹き込んでくる。
髪が後ろに流れて、おでこがぺろんとあらわになる。
月夜田は眉根を寄せ見つめる。
教室の外でうごめくは哀しい魂たちを。

「私、いかなきゃ…。みんなを助けなきゃ」
ただそれだけのこと。恐怖も迷いもない。
心のかけらたちは、そよ風のように各々の肉体に帰ってゆく。

>「みことちゃん、頑張って!」と茶子

「うん!」
びよ!いつものように神通こんが少しだけ伸びる。視角に入る牧街。
(牧街さんはもう戦えないわ。私が何とかしなきゃ!)
裏切った裏七不思議たちは合体していて一つになっていたが
牧街が戦っていたときより小っちゃい。どうやら弱っているようだ。
「うぎゅ…ぎゅ…」
呻き声をあげると目をまわし、合体が解けてバラバラになる。
と同時に吸収していた心のかけらをすべて吐き出した。

「ひぇ〜…。ゆ、許して下さいぃ…」
皆の前では低級霊が縮こまって命ごい。
心のかけらを奪うことも合体も、低級霊には相当な負担をかけていたらしい。
月夜田は仁王立ちしながら神通こんを手の平にぱしぱしと打ち付け、
目を半分ほどに細めたあと…

「うん。許してあげる。
てことで…これで解決?みんな、納得?」

……裏七不思議たちは旧校舎へ溶けていき、最後に赤ちゃんがばいばいしながらにっこりと微笑む。
すると防空頭巾を被った女の子が駆けて来て日本人形のそばで両手を広げた。

「こんなとこおにいたの?おいえ」
日本人形はほろほろと泣きながら、みよこの霊に抱き着く。

「た〜ま〜や〜」
みよこが元気に両手をあげると二人は光の玉になって天に昇っていった。そして月夜田みことは瞳をきらきらさせながら生徒たちにこう問うのだった。

「みんな聞いて!今夜はここから花火を見ましょうよ?ねぇ?いいでしょ?」
それはきっと旧校舎の鎮魂になるかもしれない。
月夜田は一人でもここで花火を鑑賞するつもりだった。


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