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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
931
:
鳥頭
◆.4U5FmAuIw
:2017/05/20(土) 18:32:26
◆◆◆◆◆
「後藤は、能力者やった……さらに不運やったのは、あいつのアラゴナイトが黒の志向を持ってた事やった……
石の中には、持ち主の思考回路を作り変えてまうのがある。それはただの噂やと思っとったのに……
俺は、大事な相方を……本能のままに破壊を繰り返す、そんな化け物にしたなかった!!!」
自分の中のものを吐き出すように叫ぶ久馬に、
宇治原は冷たい視線を注ぐ。
「それで、相方をモルモットにしたんですか」
「っ……!」
「黒い石が、アラゴナイトを支配できると、そう思いこんだ久馬さんは、アラゴナイトに黒い石を喰わせた。
まあ、さらに悪化させてもたわけですけど」
突き放すような宇治原の言葉に、久馬は天井をあおぐ。
「鈴木と浅越……三人がかりでなんとか後藤を捕まえて、閉じこめた……あの時の南京錠の感触も、覚えとる。
この黒い石をどこで手に入れたかは……記憶がない。ただ、後藤の目が
黒く染まったのを見て……もしかして、間違えてもたんやないかって、不安になった。
それでも、これを眺めとる間は安心できた!!この黒い石さえあれば、後藤はこれからも、
ただの芸人でいられるって思うとった!!」
久馬はぎり、と奥歯を噛みしめて、黒い石を投げた。
壁に当たって、コロコロと転がった石を、宇治原は無表情に眺める。
「……つかの間の、夢やったんや……結局、こうなる宿命やった……
まさか、スペクトラムに変ってまうなんて……その後は、後藤秀樹ですらなくなってまうなんて」
宇治原はもう興味を失ったのか、背中を向けた。
「こんなことになるんやったら……能力者のままでいてくれた方がよっぽど幸せやった……」
ドアノブに手をかけた宇治原は、失望したような顔で振り返る。
「そんなに、石と……現実と向き合うのは、怖いんですか」
「……」
「せやったら、久馬さんはずっとそうやって、夢を見とればええんやないですか」
冷たく言い放った宇治原は、足早に楽屋を出て行く。
残された久馬を、鈴木と浅越は気づかわしげに見つめた。
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