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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
901
:
名無しさん
:2016/05/26(木) 21:16:00
『俺は強いんや 俺達だけでええ
同期の誰よりも 誰も、俺達に構うな
みんな俺が助けたる 白にはいられへん 黒におらんと』
(あれ……なんや、この人案外普通やん。欠片で操られてる風でもないし……)
柳原は、思っていたより正常な思念に戸惑いながら、さらに深くまで分析を進めた。
『俺は運命だって変えられる 堂土くんだけは
シナリオも関係ない 理解なんかいらん
堂土くんを守るんや 堂土くんを 俺が』
「増田さんは、……ほんまは、他の芸人を助けるために、
黒におるんですよね」
その言葉に、平井のツルを弾き返した堂土が「それ以上言うなや!」と叫ぶ。
「助けるため……黒にいたら、シナリオをいち早く"書き換える"ことができるから……?」
地面に下りた井戸田が言葉尻を繋ぐと、増田はまた空へ手を伸ばした。開いた手をギュッと握る。
瞬間、井戸田が手をついていた街灯に『ピシッ』とひびが入る。
「……お前らなんかに、理解されたないわ」
増田が恨みがましい声音で呟くのと同時に、水道の蛇口がパンッと破裂する。
そこから噴出した水は、まるで弾丸のように、増田の頭を狙った。
「お前らなんかに」
もう一度繰り返す。増田の頭を水弾が弾く前に、堂土のネクタイが盾になってそれを止める。
「堂土くんさえ無事やったら、俺はそれでええんや。お前らが考えとるようなんとちゃう。
ボランティア精神0パー。気まぐれ半分面白半分。せやから、俺は絶対にお前らの味方にはならん。
どこまで行っても、俺らのルートはお前ら白とは交わらんのや」
言葉の意味を問う前に、井戸田の体の前に平井が飛び出していた。
「くそ、なんで今日に限って湿度低いんやろっ……」
平井はパンッと両手を合わせて、地面につける。某錬金術アニメのようなポーズに、
(アニメ好きってこういう時楽しそうだな)と井戸田はぼんやり考えた。
手の下からパアッと光が放たれ。メキメキと大樹が伸びていく。
堂土の攻撃をすんでのところで止めた平井は荒い息をついて、「あと、二発ってとこか」と計算する。
「その間に、説得」
短く作戦を伝えて、平井はまた堂土の前へ走り出る。
「無駄や!」
堂土はすうっと大きく息を吸い込んで、ネクタイを鞭のようにしならせた。
□ □ □ □ □ □
お気に入りのカップを割られたからといって、別に怒鳴ることはなかった。
ソファに体を沈めて、自己嫌悪に頭を抱える肩ごしに、増田は「堂土くん」と声をかける。
「よーく見とってや」
手のひらの石が、パアッと光を放つ。
フローリングの床に散らばった、カップの破片。それに重なるように、『Destiny』と
緑色の照準が現れる。
「えっ、何やこれ、お前の石か!?」
あわてふためく堂土にかまわず、増田は空中に手をかざす。
パッと現れたステータス画面をタッチすると、ゆっくりとスクロールしていく。
まるでロボットアニメのコックピットにも似た、非現実的な光景。
「あ、あった」
目的のボタン――『堂土くんのカップ』に指を合わせ、ポチッと押す。
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