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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
863
:
Evie
◆XksB4AwhxU
:2015/12/07(月) 19:05:50
またタイトル変わりますが、続いてます。欠片で黒化したのは今まで浅越さんやヒデさんなどおりましたが、
黒石塚はそれらとは方向性が違う感じ。『写真にキスしたら顔をコピーできる』はちょっと改訂して能力スレに落としてみたい。
【Irony of the fate-1-】
一夜明けて顔を合わせた相方は、拍子抜けするくらいにいつも通りだったので、石井はかえって面食らった。
向い合って座り、デニーズでネタの最終チェックをしていく。石塚はしばらく普通に話していたが、
やがて思いついたのか、ペンを置いて水を一口飲んだ。
「始まりは強引だったけどさ。冷静に考えてみたら、設楽の言うことも一理あるんだよね」
石井は弾かれたように顔を上げた。
「……うわ、そうやってあからさまにガッカリって顔されると、正直心外なんだけど」
「今の君は……どっちなんだ」
「どっちもこっちもねえよ。俺は俺。お前の相方の、石塚義之」
「違う!」
思わず張り上げた声に、後ろの席で食べていた客がびっくりして振り向く。店内の注目が一瞬集まるが、石井が立ち上がって
すいません、と謝ると皆興味を失ったようにそれぞれの食事に戻っていった。座り直す石井に、石塚は軽蔑したような一瞥をくれる。
「……何が違うっていうんだよ。お前が信頼していたのは、お前が俺だと思ってたのは、お前にとって都合のいい、
妄想みたいな俺だろ?お前いつか言ってたよな、“自分はマジメに見えるけど、結構中身はドロドロしてる”それってさ、
まんま俺にも当てはまるって言ったら、どうする?」
言いながら、黒の欠片を一粒取り出す。
「やめろ!」
手首をつかもうとした手は、スカッと空を切った。石塚は薬を飲む時のように水で流しこんで、わざと大きな音をたててコップを置く。
「外面と中身って、全然違うだろって話。俺は別に欠片で操られてるわけでもないし、ちゃんと自分の意志で考えて喋ってんだよ。
前はなかなか抜けないトゲみたいだった黒の欠片がさ、今は細胞になったってぐらい自然。
ほら、お前だって聞いたことあんだろ。能力者のほとんどが石に魅入られて、そのうちの半分くらいが黒に振りきれるって話。
人間なんてそんなおキレイなもんじゃないんだしさ、特に芸人なんて人間失格みたいな奴も多いでしょ、誰とは言わないけど。
俺はさ、今すっげえいい気分なんだよ。何ていうのかな、今なら何でもできそうな感じ。だからさ」
ほっといてくんない?
その一言が出た瞬間、石井の思考は完全に停止した。今投げつけられた言葉が理解できず、ただ呆然とテーブルを見つめる。
やっと復活した時、もう石塚はいなかった。
「……そんなの、無理に決まってるだろ」
石井は勢い良く立ち上がり、手早く勘定を済ませてファミレスを出た。
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