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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
830
:
Evie
◆XksB4AwhxU
:2015/11/15(日) 22:57:55
自分をすっ転ばせた男……Take2の深沢邦之。その足元には光に包まれたボウリングの玉のような物体がある。
深沢がそれを拾うと、球に見えていたのはただの赤いガムボールだった。突然の闖入者に驚くブラマヨの二人を下がらせ、
「悪い。俺は黒じゃないんだがな」と頭を下げる。
「えっ……いや、深沢さん、なんで俺達の方を」
「頼む、あいつと話がしたいんだ。……ここは、俺の顔に免じて下がってくれないか。
俺はあいつの正体も知ってるし、長い付き合いなんでな」
まだ納得のいかないらしい小杉を、吉田が引っぱる。
「な、深沢さんああ言うとるし……俺らは浅越の方、どうにかしたらな」
小杉はまだ納得していないようだったが、ポイズンの方も吉田の出血量がそろそろ限界に達しかけて動けなくなっている。
阿部が急いで吉田を連れていく。吉田は石塚の方に向かって「逃げて」と手を挙げて合図した。
「えー、まだ足りねえよ」
石塚はだらしない体勢で壁にもたれかかって、あー、と意味のない声を出す。
「……じゃあ、任せます。せやけど、後でちゃんと話聞かせてください」
小杉が渋々頷くと、ブラマヨの二人は浅越のいる路地の方に走る。石塚は浅越の体を乗り越えて、二人を通す。
横を通りすぎる瞬間、小杉とわずかに目が合ったような気がしたが、
すぐに小杉は浅越の隣に膝をついて、その体を揺さぶり始めた。
「おい、しっかりせえ!……大丈夫や、ちゃんと息しとる!」
吉田が少しうれしそうに叫んで浅越の腕を肩に乗せると、小杉も手伝う。
その光景を見ているうちに、石塚の中の天秤がまた、白の方にぐぐっと傾いた。
「……あれ?」
ふっと気が抜けたように、深沢を見つめる。その仕草で全て理解したのか、深沢はまた新しいガムボールを取り出して光をまとわせ、
球に変えた。そのまま、路地を出て走り出した石塚の足元に向かってすべらせる。
「うわっ!」
今度は石塚のほうが転ぶ番だった。バランスを崩した拍子に背中から壁にぶつかって、肺の奥から空気が吐き出される。
深沢は一瞬ためらったが、すぐに走る。脂肪がないせいでもろに衝撃を受けて咳き込む石塚に近づくと、
その胸ぐらをつかみあげて無理矢理立たせた。
「助けてくれって、言え」
「……え」
「言えよ!!……でなきゃ、お前もっと酷え事になるぞ」
深沢はフードを脱がそうと手を伸ばしたが、後ろにいるブラマヨの視線に気づいて止めた。
掴みあげている手に、ぽたぽたと汗か涙か分からない液体がこぼれ落ちる。
「なあ……言ってくれよ。俺は、お前らが喧嘩してるとこなんか見たくねえんだよ。
だって俺ら、キャブラー仲間だろ?」
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