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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
814
:
Evie
◆XksB4AwhxU
:2015/11/02(月) 20:51:23
同時刻。石塚は誰ともはち合わせないように非常階段を使って外に出た。フェンスを乗り越えて、裏通りに出る。
トイレで受けとったメールには、簡単な命令が書かれていた。添付ファイルにはターゲットの顔写真と、
ターゲットを待つべきポイントを記した地図。
走りながらケータイを耳に当てると、向こうからはなんとも愉快でない声が聞こえてくる。
『記念すべき最初の仕事だよ。上手くできたらご褒美あげる。
相手に下手な情けなんてかけるなよ、それと、白に情報流したりってのもナシだ。
まあお前にそんな器用なマネできないのは知ってるけどさ』
「要は、逆らうなって言いたいんだろ!」
人通りの少ない路地裏を走り抜ける。ターゲットの帰り道はたしか一本向こうの通りだ。
『ああ、それと……言わずもがなだと思うけど、石井の身に何かあっても、それは黒とは“何の関係もない”
俺の言葉の意味は分かるね?……じゃあ、頑張って』
ブツッと音がして、通話は一方的に切られた。
「もしもし、設楽!?」
ケータイに向かって怒鳴ってみても何も始まらない。石塚はとりあえず電柱の影に姿を隠した。
「……あ、顔」
パーカーのフードを下ろして顔が見えないようにする。心もとないが、顔バレの危険性は限りなく低くしたい。
念のため道路脇のミラーで確認した。
どうせ洗えば縮んじゃいますよ、と言いくるめてワンサイズ大きいものを買わせてきた洋品店の売り子に感謝した。
前が見えづらいという欠点もあるが、フードの影は黒く顔にかぶさって、口元すらよく見えない。
(……来た!)
ターゲットが歩いてきた。自分と同じか、少し年下くらいの金髪の男だった。
石塚は胸に手を当てて息を整えると、10メートルほど離れてついて行く。歩きながら、さっきのメールの文面を思い出す。
『こいつは、黒ユニットに自分から頼みこんで入ってきたくせに、
すぐ怖気づいて白に情報を流した裏切り者だ。
幸い、白はこいつの石を奪っていない。適度に叩き潰して、回収しろ』
「……ごめん」
それが目の前の男に向けたものか、それとも石井に対してのかは、自分にすら分からなかった。
人通りのない路地に男が足を踏み入れた瞬間、石塚は速足で近づき、その肩に手をかけた。
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