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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】
744
:
名無しさん
:2013/09/25(水) 16:33:01
「ああ…苦しかった…」
手の中のアパタイトを見ると不安定な点滅は収まり、穏やかな淡い光を湛えている。
やはりあの不安定な点滅は、欠片に対する拒絶反応だったのか。これで小沢は確信した―
自分の体も、持つ石も、この欠片の力を受けつけない「免疫」みたいな物を持っていると。
調べた所ではアパタイトは他者を欺く・惑わす石であり、その一方で持つ者を固定概念や周り
からの欺き・惑わしから守る力を持つらしい。ひょっとして黒い欠片に対する免疫も、虫入り琥珀
による「使用者に関する記憶の消失」を免れたのも、それによる物なのか。そしてシトリンは
「太陽の光」を宿す石であり、あらゆる物に光とぬくもりを与える石だという。となればあの時の
拒絶反応は、不浄な物・悪しき物を焼き清める太陽の石ゆえの物に違いないだろう。
なんとなく、わかった気がした。自分たち二人が黒に染まった石を封印する側に立ったのも、
この石を手にした時からの「必然」だったのだ。「黒に染まらぬ石を持つ者」として、小沢は
自分の使命を改めて実感する。そして洗面台の底の欠片を拾い上げると水で洗い、テーブルの
上に残されていた欠片と一緒に小さな紙袋に入れる。
「なんか疲れたから一休みしよ…これは明日でも上田さんあたりに見せようかな」
紙袋をテーブルに置くとタオルケットをかぶりつつソファーに身を横たえ、静かに目を閉じる。
眠りの淵に沈みゆく意識の中で瞼の奥に淡い青緑の光が広がり、優しい声が聞こえた。
”気持ちはわかるけどどうか無茶だけはしないで。私もさっき、とても苦しかったんだから…”
小沢たちが人力舎で起こった一大事件を知ったのは、その翌日の事だった。
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―悔恨と贖罪―
ヒデ「普通、黒い力に呑まれてる間の記憶は残らないはず…でも俺はハッキリ覚えてるんだ、
何もかも。雨上がりを黒に引き込もうと襲った事も、一番大切なはずのお前まで黒に
売り渡そうとした事も、そのたびに突きつけられた悪意に満ちた言葉の一つ一つも…!」
ワッキー「ヒデさん…」
ヒデ「これはきっと俺に与えられた『罰』なんだ。自分の中の悪意や黒い感情に溺れて他の
人たちを傷つけ苦しめた事に対する罰なんだ。例えそれが知らずに持たされてたあの
欠片のせいだったとしても」
ワッキー「……」
ヒデ「だから俺は決めた。あの欠片を俺に渡した淳を…いやそれだけじゃない、黒の鎖につながれ
てる人たち全てを、この手で解き放つんだ。それが今までしてきた事の償いになるのなら。
そして俺を見捨てる事なく新しい力をくれたクリソコラの想いに応えられるのなら。…ワッキー、
ついてきてくれるな?」
ワッキー「も、もちろんですとも!俺が今こうしてられるのは全部あんたのおかげなんだから!」
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川島「信じてたわ、田村。必ず助けてくれるってな」
田村「当たり前やろ!俺らは二人で『麒麟』なんやから!」
川島「もう大丈夫や、モリオン(黒水晶)の力を完全に制御できる自信がついた。…俺は絶対、
黒の側にはならへん」
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