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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

742名無しさん:2013/09/24(火) 16:59:31
「う、ぐうう…っ!」
「お、小沢さん、あれ!」
真っ先にそれに気づいた井戸田が声を上げ、小沢の方もその様子にただならぬ異変を察知した。
「これは…黒い力に呑まれてる !? 」
設楽はどす黒い湯気を立ち上らせつ小沢の方へにじり寄り始めた。いつの間にかその双眸は
白目も黒目も区別なく真っ黒に変わっており、人とは思えない形相を見せている。
「設楽さん、しっかりして!黒い力に呑まれちゃダメ!」
思わず駆け寄ろうとした小沢の喉元めがけてつかみかかろうと片手を伸ばすが、それを必死に
押しとどめているような動きを取りつつ、設楽は残った理性で叫んだ。
「く、来るな…逃げろ… ! ! 」
「小沢さん!」
(このままじゃ設楽さんが…早くなんとかしなきゃ…そうだ、この言霊で…!)
小沢は設楽に向けて右手を突き出すと、これまで幾度となく使った「封印の言霊」を発する。
「もうこんな遊び、終わりにしない?」
指を鳴らす小気味のいい音がしたかと思うと、設楽の体の至る所に青緑の光の鎖が絡みつく。
「ぐああああぁぁぁぁぁっ !!!! 」
鎖を振りほどこうとするかのようにもがき暴れる設楽に、泣き出しそうな顔と声で小沢は叫んだ。
「設楽さん、耐えて!すぐ楽になるから!」
「そうだ、俺も…設楽さん、あんたが黒い力に呑まれるなんてあたし認めないよっ!」
井戸田もそれに続き、放たれたシトリンの山吹色の輝きが設楽の全身を覆った。
そうだ、もう終わりにするんだ、こんなにも辛く、悲しく、苦しい事は―
そんな祈るような想いと共に、小沢はアパタイトに意識を込め続けた。


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