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【失敗】廃棄小説投下スレッド【放棄】

741名無しさん:2013/09/24(火) 16:56:59
―「青」のふたり―
年齢も同じ、事務所も同じ、そして持つ石の色も同じ。片や冷たく澄み渡る海のようなわずかに
緑がかった透き通った青、片や雲がかった濃い空のような、宇宙から見た地球のような深い青。
果たして彼らの立場を分けた物は?
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西尾「あいつに…設楽に、『海砂利の過ち』を繰り返させてはいかん。あいつらがあの時、自分の
    過ちのためにどれだけ苦しんだか…設楽には同じ苦しみを背負わせたくはないんや…。昔
    海砂利は自分の欲望のままに何も疑う事なく石を使った、それがどんな結果を招くとも知らずにな」
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―決着―
(墜ちないのか !? これだけ力を使っても !? )
ソーダライトを握り込む手や顔が次第に汗ばみ、設楽の表情は苦悶の色を濃くしていく。
目の前の小沢はゆらゆらと陽炎のようにゆらめく青緑の輝きを纏い、視線をじっとこちらに向けている。
「無駄です、設楽さん。今あなたが何を言おうと、俺の考えは変わりません」
その瞳に宿る力強い輝き―そこには、一片の迷いも曇りもなかった。それを目の当たりにした時、
設楽の脳裏をかつて電話越しに聞いた覚悟と決意の言葉がよぎる。
『周りの人全てを敵に回そうとも、黒の側の石を封印してこの騒ぎを終わらせてみせる』
『自分の石にそう誓ったから、あなたが相手でも屈しない。あなたを止めてみせます』
(そうか、そうだったな…それほどまでにお前は…)
設楽の表情から若干強張りが解け、ほんの少し緊張が緩んだ気がした。
(俺はあの時からずっと、『最悪の事態』を回避するために『黒い力』を味方につけて非道な事
 にも手を染めてきた…それで日村さんや、家族や、他の多くの者たちを守れるのなら、そう
 信じて。でもこいつらなら大丈夫だ、きっと乗り越えられる、きっとやってくれる…)
とその時、手の中のソーダライトとその発する光がみるみるどす黒く変化し、設楽の表情が
激しい苦痛に歪んでいく。そしてその体からも、どす黒い湯気のような物が立ち上り始めた。
同時に意識がぼやけ始め、強い衝動のような物が自分を支配し始めるのを、設楽は感じた。


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